経営者カウンセリング・レポート4 自分を知ること。
経営者がカウンセラーにつながりにくい理由を少し書きます。
欧米では、開業カウンセラーは一定の社会的認知がありますが、日本においては、ほぼありません。これまで国家資格などの整備や保険適用の予算の問題などが挙げられます。
日本においては、保険適用は、整体・マッサージ、鍼灸など、病院を補うように、例えば、高齢者のケアへの貢献から早くに実現しました。
また、現状において、カウンセラーとは、精神科などに常駐しているカウンセラー、行政の包括的な支援活動、たとえば、精神疾患、家族支援、あるいは、学校教育的視点のカウンセラー、キャリアカウンセラーなどが思い当たるかもしれません。
経営者さんの課題や悩み、必要性とは、上記の領域とはおおきく異なります。もちろん、仕事上のストレスへの対処やうつ症状などのケアが含まれることがありますが、。
ゆえに、経営者は、カウンセリングを受けたいと思うが、行き場所に困っているわけです。精神科が必要なわけではなく、教育的視点で大学の先生カウンセラーに会いたいわけでもないし。
はたまた、自己啓発セミナーではない。
経営者さんの課題の多くは、事業やリーダーシップにかかわる決断や、周囲や家族との人間関係、経営に関する責任への不安、心配、さらには、自身の人生への実存的な直面などが中心となります。
「どうして、おなじようなトラブルを繰り返してしまうのか?」
「私のこの事業への動機はどのようなものであったのか?」
「自身の生い立ちで叶えなかったことはなんなのか?」
「どういった事業、商品で社会に貢献したいのか?」
「私がこの事業をやる意味とは?」
「のこりの人生をどのように生きていくのか?」
つまり、経営者のカウンセリングとは、開業カウンセラーがする領域なのです。
開業カウンセラーとは、自らが経営者でもあるため、経営者に共感し共に課題をとりあつかうことが可能なのです。