原因判明!なぜオンライン研修では学びの満足度が低いのか!?
WLBコラムをご覧いただき、誠にありがとうございます。
時間管理&習慣化コーチの山本武史です。
いよいよ2020年もスタートし、
心機一転という方も多いのではないでしょうか。
または、仕事再開の憂鬱さを感じている方も^^;
さて、昨年コーチング研修を実施させていただいた
ある病院看護部から3ヶ月後の事後レポートが届きました。
そのレポートを書いてくれた方
全員がどうやら気づいてくれたようです。
『プリセプター制度の成功の秘訣』を。
この病院では、毎年プリセプター看護師に
コーチング研修を提供させていただいています。
受講されるプリセプターのほとんどが
下記のようなお悩みや課題を抱えています。
・どう指導したら良いか迷う
・どこまでちゃんと理解しているのかわからない
・何度注意しても同じミスを繰り返す
・私の言うことを聞いていないと感じる
・困っても相談に来ない
・相談のタイミングが遅すぎる
・指導の際、どう声かけをすれば理解してくれるかわからない
・理解したか確認したいが、質問しても答えない
・返事も曖昧で理解したように見えない
・そもそも、プリセプティとコミュニケーションが取れない
・共通の話題も少ないし、話も合わない
などなど。
あなたはどうですか?
新人や後輩指導で
同じようなことを感じたことはありませんか?
実は、
これらを解決するための秘訣は、ただ1点のみ。
それは・・・、
『信頼関係』
です。
コーチング研修をご依頼いただく際に
最も期待されることは、
「コミュニケーション能力の向上」
です。
ぼくが研修でお伝えしているコーチングは、
確かにパワフルなコミュニケーションスキルです。
しかし、あくまで『スキル』であり、
もっと言うと『道具』です。
どんなに良い道具を手に入れたとしても、
その『使い道』を間違えると全く意味がありません。
しかし、悲しいかな、
コーチングスキルを欲している人の大半は、
その『使い道』を誤っています。
・プリセプティの主体性を引き出す
・プリセプティのやる気を上げる
・プリセプティの理解度を高める
これらは全て間違った使い道です。
と言うか、
これらを期待してコーチングをすることが間違っています。
本来のコーチングは国際コーチ連盟によるとこう定義されます。
「コーチングとは、思考を刺激し続ける創造的なプロセスを通して、
クライアントが自身の可能性を公私において最大化させるように、
コーチとクライアントのパートナー関係を築くことです。
対話を重ね、クライアントに柔軟な思考と行動を促し、
ゴールに向けて支援するコーチとクライアントとのパートナーシップを意味します。」
(ICF japanホームページ『国際コーチ連盟によるプロコーチの倫理規定』参照)
コーチングの目的は
『パートナー関係を築くこと』であり
『パートナーシップ』なのです。
プリセプティの考え方や行動を
組織のそれらに合致するようにねじ曲げるものではなく、
あるいは、
主体性ややる気、理解を無理やり高めるものでもありません。
これらはあくまで最良のパートナー関係が築けてから
結果的についてくる『おまけ』です。
この『おまけ』が欲しいと言う方も多いですが、
それを手に入れるためには、
本来の目的を果たすことが重要です。
で、その本来の目的である『パートナー関係』を築くには、
絶対服従な『上下関係』ではなく、
揺るぎない『信頼関係』が土台になります。
例えば、あなたが困った時、
相談に乗ってくれそうな人はどんな人ですか?
その人は『信頼できる人』ではないですか?
また、その『信頼できる人』は、
どんな話し方をしますか?
一方的に持論を展開したり、
自分の経験則からのアドバイスをしたり、
指導という名の『ダメ出し』をしたりしますか?
おそらく、そうではなく、
「どうしたの?」「何があったの?」「どう感じたの?」
などと、あなたの状況を知ろうと、
一生懸命あなたの話を聴いてくれるのでは?
そして、あなたは十分に胸のうちを話したのち、
今度は相談相手の話(助言)に耳を傾けるのではないでしょうか。
困った時に、ぼくたちは
『最適なやり方』や『最高の理論』を求めているのではなく、
『安心して前に進める環境』を求めています。
安心して前に進める環境が整うことで、
チャレンジ精神が沸き起こったり、
わからないことを早めに解決したいと思ったり、
主体的になれるのです。
そして、その環境を作り出せるのは
『信頼関係が築けたパートナー同士』です。
なので、
「コーチングスキルは
信頼関係、パートナー関係を築くために使ってください」
ぼくはそのことを研修でお伝えしています。
信頼関係が築ければ、
指導の仕方や使う言葉の小さな差など気になりません。
また、相談にだってちゃんと来てくれますし、
分からないことは「分からない」を言ってくれます。
言葉の一つひとつがちゃんとプリセプティに届くのですから。
プリセプター制度を成功させたければ、
まず『信頼関係を築く』ことから始めてくださいね。
また、もしプリセプター制度を成功させたい、
もっと効果的に行っていきたいと考えている
看護部の方がいらっしゃいましたら、
遠慮なくお問い合わせくださいね!
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