心の落ち着きと仕事の成果を両立する3つのコツ
WLBコラムをご覧いただき、誠にありがとうございます。
働き方改革をサポートするタイムマネジメントコーチの山本武史です。
前回の記事では
管理職、教育担当者のための「共感力を高めて新人教育を円滑にする方法
として、コミュニケーションの中でも『共感』のスキルを高めて
新人教育を円滑に進める方法についてご紹介しました。
今回は、新人教育で使える
『フレームワーク思考』をご紹介しますよ!
さて、本題ですが・・・、
「フレームワーク思考って何?」
って思われた方もいらっしゃると思いますので、
少し説明しておきますね。
フレームワーク思考というのは、
ロジカルシンキング(論理的思考)の一つで、
『型に当てはめて考える方法』のことを言います。
その『型』を『フレームワーク』と呼び、
それを使った思考術を『フレームワーク思考』と呼んでいます。
で、そのフレームワーク思考を何に使うかというと、
『新人看護師とのヒアリング』に使っていただきたいのです。
というのも、
病院で研修をさせていただく際にもよくこのようなご質問や
ご意見を伺うことが多いのです。
「プリセプターとして、
プリセプティにどう関わっていいのかわからない」
「プリセプティにどう言えば
モチベーションを高めて上げられるのだろう」
「看護師を目指してきたこれまでの想いや
これからの希望を聞きたいけどどう聞いていいかわからない」
「成長を促して上げられるような
話の仕方がわからず、悩んでいます」
そして、プリセプターとしての強い思いと責任感からか、
悩んだ末、
ついきつい口調になってしまったり、
言い過ぎてしまったり・・・・、
といったことが多いようです。
そんな悩みを解消するためには、
質問事項をあらかじめ決めておくことが有効です。
あらかじめ聞くことがわかっていれば
心にも余裕が生まれますよね。
とは言え、質問をたくさん考えても
なかなかその場で出てきませんので、
3種類に絞って覚えておくと便利です。
その3種類とは、
『Keep(これまで続けてきたことは?これからも続けたいことは?)』
『Problem(問題や課題は?うまくいかなかったことは?)』
『Try(KeepとProblemを見て、次にやってみたいこと、挑戦したいことは?)』
です。
この3つを1枚の紙にまとめていくだけで十分ですが、
↓のフォーマットを使っていただいても結構です。
以前もこちらのコラムでご紹介していますが、
本当に簡単にできるのでオススメです。
実際、研修で伺う病院でも
このフレームワークは必ずご紹介していますし、
「研修以降、このフレームワークを使って
プリセプターがプリセプティのヒアリングを行っています」
というご報告もいただいています。
プリセプターが独自に考えてヒアリングすることも
もちろん大切です。
が、責任も重く忙しいからこそ、
心に余裕を持つために、
このフレームワークを活用して欲しいのです。
教育には、教育者の冷静さが必要です。
感情的な言葉をぶつけてしまうと
プリセプティとの心理的な距離が離れてしまいます。
距離が離れすぎると
言葉ではもう届かなくなってしまいます。
そうなると、ますますお互いが意固地になり、
両方が「あの人が悪い」という発想になってしまいます。
気持ちはわかりますが、
それではいつまでたっても人は育ちません。
教育者であるプリセプターが
落ち着いて新人と関わり、成長を支えるためにも
フレームワーク思考を試してみてくださいね!
では、今回はこの辺りで失礼します。