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【WLBコラム】崩れない『スケジューリングのコツ』10連発!「vol7:コミュニケーション能力」

2017年12月12日 公開 / 2017年12月19日更新

テーマ:時間管理術

コラムカテゴリ:ビジネス

こんにちは。
WLBコラムをご覧いただき、誠にありがとうございます。
タイムマネジメントのプロ、山本武史です。


さて、研修やコーチングで時間管理術について話していると、
「きちんとスケジュールを組んでも突発的な仕事が入って、結局、崩れてしまうんですよ」
といったご意見をよく聞きます。


そんな方のために、
崩れない『スケジューリングのコツ10カ条』をお伝えしています!
ぜひ続けてお読みくださいね。


今回が7回目になりますが、これまでの6つはこんな感じ↓

【崩れないスケジューリングの10カ条】
1)締切日だけでなく、着手日を記入する(この内容の記事はこちら)
2)自分一人の仕事時間も記入する(この内容の記事はこちら)
3)他人に任せられないか考える(この内容の記事はこちら)
4)ゴールを想定して、「下ごしらえ」はまとめて行う(この内容の記事はこちら)
5)想定外リスクを考える(この内容の記事はこちら)
6)毎日1%の時間を大切にする(この内容の記事はこちら)


では、、、7つ目です。


この第7のコツはみんなが気をつけているけど、
なかなかうまく機能しないことが多いようです。



その7番目のコツとは・・・



『コミュニケーション能力を高める』

です。



どうでしょう?
コミュニケーション能力を高める努力をしていますか?


「言ってもわかってくれない」
「相手の理解力が低い」

などと相手のせいにしていませんか?


コミュニケーションは相互で行われるものです。

どちらかが一方的に悪いなどということはありません。



例えばうちの妻は聴覚障害を持っています。

なので、普通にはコミュニケーションが取れません。

電話もできません。


ついでに言うと、手話もできません^^;



対面なら「とにかく面と向かってゆっくり」しゃべる。

電話の代わりに「LINE」や「メール」を使う。

対面でわかりにくい場合は「筆談」する。



当たり前のように「口」以外のツールを使います。



コミュニケーションをとると言うことは、
お互いが同じように理解することがゴールです。


「私は言ったからね!後で聞いてないなんて言わせないよ!」なーんて
ボールを投げつけて後ろを向くような話ぶりは
コミュニケーションとは言えません。



きちんと相手の理解を確認し、
理解ができていなければ、違う伝え方をしましょう。




さてさて、とは言え、
最初から相手が理解しやすいように話してあげられるなら、
その方法を知っておくことでミスが減り時短にもなるでしょうし、
ストレスも軽減されるでしょう。


と言うわけで、
コミュニケーションの基本を一つご紹介します。




ここでは、仕事の場面を想定しています。

ですので、
雑談などでの会話とは少し違いますのでご了承くださいね。





「仕事でのコミュニケーションのゴールはどこにあると思いますか?」



これ、研修でいつも訊くことなのですが、
ほとんどの受講生の方が困惑します・・・^^;



この問いの答えとしては

『納得すること』です。



なぜなら、仕事の指示を出された時、

「なるほど!わかりました!」
と言えれば、気持ちよく指示に従えますよね?


また、報告の場面でも

「そうか!そう言うことね!」
と納得できれば、しっかり報告が伝わったと言えますよね?



と言うことで、
仕事におけるコミュニケーションのゴールの一つは

『納得すること』です。



では・・・、
「僕たち人間は何があれば納得できるのでしょうか?」



これも研修で問いかけては、困惑される問いです・・・^^;



この答えについては、
アメリカの文化人類学者のエドワード・T・ホール博士の言葉を借りましょう。



「人が納得するには、論理と感情が必要である」


博士は著書の中でこのようなことを教えてくれています。



『論理』とは、情報そのものと思っていただいて結構です。

「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「どのように」するのか?
そして、それは「なぜ」なのか?

といった、いわゆる『5W1H』情報などです。



そして『感情』とは、論理の対極側にあるもので、
情報の「背景」や「気持ち」などです。



脳科学的には、論理は左脳が扱い、
感情は右脳が扱うとされています。


僕たちの脳は右脳と左脳がセットで成り立っています。
なので、この両方が揃うことで納得度が高まるのです。


例えば、論理のみが満たされた状態だと
「いつ、どこで、何をするのかはわかった。
 けど・・・、どうも気乗りしない・・・」

と言った状態になることもあります。



逆に、感情のみが満たされた状態だと

「なんだか楽しそう!みんなの役にも立ちそうだね!
 けど、いつから、具体的に何をするの??
 それがわからないことには・・・」

と言ったように、気持ちも冷めてしまうこともあります。


ですので、二つとも必要なのです。


とは言え、
実は人それぞれ「論理」と「感情」のバランスは違います。



AさんとBさんがいたとして、
例えば、

Aさんは論理的な説明が多い方が理解しやすい。

Bさんは気持ちを聞かれながらの方が理解しやすい。


と言った傾向の違いはあります。



男性と女性にも
似たような傾向の違いがありますよね。



また、文化人類学的な見地から見ると、、、

「アメリカのような多民族国家では、
 論理的なコミュニケーションが好まれる」

「日本のように単一民族国家に近ければ近いほど
 感情的なコミュニケーションが好まれる」

と言った傾向もあるようです。


「アメリカの夫婦は会うたびに愛していると言わないと愛が伝わらないけど、
 日本の夫婦は愛しているなんてわざわざ言葉に出さなくても伝わる」

なーんて、言われるようなことでしょうかね。




さらに・・・、

「管理職や役員など役職が高い人ほど
 論理的なコミュニケーションを好む」

「現場に近ければ近いほど
 感情的なコミュニケーションを好む」

と言った傾向もあるようです。


これは、管理職になれば部下からの情報や
業界団体など社外の会議などから得られる情報などを
頭の中で統合し、論理的に考えて結論を出す仕事が増えるから
と言ったことが要因と考えられています。


逆に、現場は、特に日本においては、
生産性を高めようと思うと「みんなが気持ちよく働く」ことが重要となり、
そのために気持ちを一つにしたり、お互いに思いやったりすることに重きをおくから
と言った要因が考えられています。


で、この「違い」を知らないまま上司と部下がコミュニケーションをとると、

上司から部下に対して
「気持ちはわかるんだが、具体性がないんだよな」
という印象になりがちですし、

逆に部下から上司に対しては
「堅苦しくて小難しい話ばっかりなんだよな」
という印象になってしまうことがあります。


このすれ違い状態のまま、
指示や報・連・相を繰り返していると
仕事でミスが起きても仕方ない状態になってしまいます。


ということで・・・、

上司は部下に対して「大丈夫か?不安なところはないか?」などと
感情面や気持ちに配慮した声かけをしてあげることで部下の納得度が高まります。


部下から上司に対しては「結論と明確な理由を準備して話す」
といった工夫をすることで、上司の納得度を高めることが望めます。



お互いに
「理解しやすい形にして言葉で表現する」
といった努力が必要です。



コミュニケーションは、しばしばキャッチボールに例えられます。

キャッチボールの基本は相手の胸元へ投げること、
つまり、一番取りやすいところに投げることです。


そうすることで、
相手はしっかりとボールを受け止めることができます。


コミュニケーションにおいても、そうありたいものです。



これができれば、「言った」vs「聞いてない」の不毛なバトルを避け、
指示した通りに仕事が進むことが期待できるようになります。


ミスや手戻りがなくなれば、無駄な時間が減ります。

また、しっかりと納得した上で仕事をすることができれば、
「これをしておけば、さらに良いな」と、もうワンランク上を目指せます。


『時間を減らして、成果を高める』

今、働き方改革で求められていることそのものです。



ぜひ、コミュニケーション能力の向上を目指してくださいね!



今回は少し長くなりましたが、ここまでです。


さて、次回は・・・、

『やったらやりっぱなし』ってのは仕事の成果を高めるためにも、
時間短縮をする上でもやっちゃいけないことですよね?


3つの項目に分けて書き出すことで、
自然と振り返りから改善策考案までができちゃう
『魔法のフレームワーク』をご紹介します。


こちらもご期待くださいね!

次のコツはこちら

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