2019年度税制改正:地域未来投資促進税制の適用期限を2年延長へ!
◆問題の背景
育児・介護休業法については、令和4年の4月と10月に改正が行われたのに続き、今後も性別を問わず、育児休業を取得しやすくするための改正が予定されています。
一方で、多くの企業で人材不足の悩みは深刻で、従業員が育児休業を取得した場合の業務の代替をどうするかなど問題が残されています。とは言え、育児休業の取得は労働者の権利であり、企業は原則として拒むことはできません。従業員が育児休業を取得している間の業務の代替に関しては、早急に検討する必要があると考えられます。
◆体制整備について
従業員が育児休業を取得する際の体制整備については、大きく2つのポイントが考えられます。①取得のパターンごとに留意すべき点があること。②どのパターンで取得しても困らない体制づくりを目指すこと。令和4年4月及び10月の改正によって、育児休業を取得するパターンが多様化しています。それぞれのパターンでの取得に応じた体制整備が必要になります。いくつか例を挙げてみます。
(ア) 連続した日数を長期間取得する場合
子供が出生後1歳に達するまで育児休業を取得するケースなどがあたります。休業が長期間となる場合には、1年間の業務を見据えた対応が必要になり、早い段階での業務の引き継ぎや、業務を代替する要員が長時間労働になり不満やストレスが溜まらないよう、可能な限り複数人数で分担することなどが望ましい対応と考えられます。
(イ) 短期間や分割で取得する場合
令和4年4月及び10月の改正では、「出生時育児休業制度の創設」など、男性が育児休業を取得しやすくするための改正が、数多く行われました。このことにより、男性が2週間程度の育児休業を取得したり、休業を数回に分けて取得したりするケースが増えています。このケースでの注意点は、出生時育児休業を取得しようとする従業員は、原則として2週間前までに職場に申し出ればよいことになっているため、業務の引き継ぎが必要な場合には、引き継ぎを短期間で行わなければなりません。このような事態を避けるため、事前に制度についての個別周知を行い、早めに本人の意向を確認する必要があります。