大きく変わる今年の年末調整
2023年の社長の平均年齢は60.5歳でした。調査を開始した1990年の54.0歳から33年連続で〝高齢化〟しています。帝国データバンク(TDB)が全国の企業147万社のデータを集計したもの。
年代別の割合で見てみると、最も多かったのは50代の29.2%でした。60代の26.6%、70代の19.9%、80代以上の5.3%を合わせると、60代以上の社長が全体の過半数を占めています。40代は15.7%、30代以下は3.1%にとどまりました。
社長の高齢化が続く要因として、後継者への交代が進まないことが挙げられます。TDBによれば23年の「社長交代率」は3.8%にとどまり、調査を始めた1990年(4.9%)と比較すると1ポイント以上低下しています。
全国の後継者不在率は改善傾向が続いているものの、依然として5割超の企業に後継者がいません。TDBが過去に実施したアンケートでは、後継者への事業引き継ぎにかかる期間を「3年以上」と回答した企業が半数を超えていて、事業承継には相応の年月が必要。TDBは「円滑な事業承継には中長期的な準備期間が必要であるが、バトンタッチが間に合わず事業継続に影響を及ぼすケースが増加する可能性がある」とみています。
業種別では「不動産業」が62.6歳で最も高く、「製造業」(61.5歳)、「卸売業」(61.3歳)と、3つの業種で全体の平均年齢を上回りました。他方、若手起業家が多いIT企業や個人向け業種が分類される「サービス」は59.1歳で最も低い結果となりました。
23年度の後継者難倒産は586件で過去最多の件数を大幅に更新。そのうち約4割は「経営者の病気、死亡」が原因でした。
<情報提供:エヌピー通信社>