医療費控除:健康維持や病気予防などの費用は対象外
婚姻期間が20年を超える夫婦は、配偶者へマイホームをプレゼントしたときに、2千万円を控除する贈与税の特例が使えます。特例を利用するためには、贈与のあった年の翌年3月15日までに入居するか引き続き住んでいて、その後も住み続ける必要があります。
このように住宅関係の税優遇では「継続的な居住」を条件として設けている特例が少なくありません。例えば住宅購入から約10年にわたり税額控除を受けられる住宅ローン減税でも、「その年の12月31日まで住み続けていること」が適用を受けるための条件となっています。では途中で転勤があった時にはどうなるのでしょうか。
この場合、転勤が「家族全員で引っ越し」か「単身赴任」かで、処理は変わってきます。家族全員で引っ越すようだと、転勤期間中は減税の適用を受けられません。居住要件を満たしていないとみなされるためです。転勤が終わって家に戻れば再び税優遇を受けられますが、その場合でも転勤していた期間の分だけ繰り越して後から優遇を受けるということはできません。
一方、単身赴任で残りの家族が住み続けるなら、赴任期間中も住宅ローン減税を受け続けることが可能です。海外赴任でも同様で、転勤期間の長さにかかわらず適用を受けることができ、転勤が終わっても優遇を受けられます。
<情報提供:エヌピー通信社>