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ふるさと納税特例の注意点

伊藤惠悦

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テーマ:所得税

任意の自治体に寄付をすると住んでいる場所に納める住民税などが差し引かれるふるさと納税制度では、一定の条件のもと確定申告を不要とする「ワンストップ特例」が設けられています。もともと確定申告が必要な人には使えないため高所得者には関係ないかもしれませんが、家族のなかに特例を使う人がいるなら、以下の点に注意したいところです。

前提として、特例を利用できるのは収入が2000万円以下で給与所得のみなど、もともと確定申告を必要としない人だけ。ただそのなかにも、医療費控除や住宅ローン控除など、別の理由で確定申告をする人や、6カ所以上に寄付をした人は、改めて確定申告をしないと税優遇を適用できません。

このとき、「6カ所以上」とは、「6回以上」ではない点を覚えておきましょう。つまり、同じ団体への複数回の寄付は、何度行っても1回とカウントされます。例えば3つの自治体に合計6回の寄付をしたというケースなら、ワンストップ特例を利用することができます。

6カ所以上に寄付をした場合、改めて確定申告が必要となるのは6団体目からではなく、寄付したすべての自治体。つまり6つの自治体に寄付をしたなら、その6カ所への寄付すべてについて申告する必要があります。なおワンストップ特例の手続きと確定申告が二重にされた時には、必ず確定申告が優先されることになっています。特例申請の取り消し手続きなどは必要ないので、忘れずに申告をするようにしたいところです。

<情報提供:エヌピー通信社>

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伊藤惠悦(税理士)

伊藤輝代税理士事務所

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