なぜ給与支払者が源泉徴収義務者で納税しなければならないのか?
◆損益分岐分析とは
日商簿記検定の工業簿記・原価計算の出題範囲にも含まれていますが、比較的簡単な財務分析の手法に、損益分岐点を計算して営業計画や予算の策定に生かす「損益分岐分析」という手法があります。損益分岐点とは利益がゼロになる時の売上高を指し、この時の売上高を損益分岐点売上高といいます。この売上高を基準にするとより実情に即した営業計画や予算を策定することができます。
◆ポイントは変動費・固定費の分解
この手法では、まず一定期間の損益計算書の費用項目を売上高に対して比例的に変動するか、定額であるかによって変動費と固定費に区分します。例えば商品仕入は変動費ですが、地代家賃や人件費や減価償却費は固定費です。区分した変動費と固定費を合計し、売上高から変動費を差し引いた利益(限界利益=粗利益といいます)でその期間の固定費を賄うには売上高はどれだけ必要かを計算します。粗利益で固定費をトントンで賄うことができる時すなわち粗利益=固定費の時の売上高を損益分岐点売上高と言います。
◆計算してみましょう
売上×粗利益率(粗利益)=固定費となります。この算式で売上を求めると、売上=固定費÷粗利益率となります。これが損益分岐点売上です。
更に損益分岐点売上を超えた売上の粗利益を計算すると以下となります。
(売上-損益分岐点売上)×粗利益率=(売上-固定費÷粗利益率)×粗利益率=売上×粗利益率-固定費=粗利益-固定費=利益
損益分岐点売上が分れば、超えた売上の粗利益が利益であるとすぐに見当が付きます。また逆も同じで、損益分岐点に足りない売上の粗利益が赤字です。