令和5年4月から残業時間の割増率が変わる
国税庁は、同庁HPにおいて、軽減税率制度実施後の消費税申告書作成の留意点に関する資料を掲載しております。
軽減税率制度の下での消費税申告書の作成に当たっては、取引を税率の異なるごとに区分して記帳(区分経理)した帳簿等に基づき消費税額を計算しますので、区分経理を適切に行うことが重要としております。
売上は交付した請求書等の控えを、仕入・経費は受領した請求書等を基に区分経理します。
消費税の仕入税額控除の適用を受けるためには、区分経理に対応した帳簿及び区分記載請求書等の保存が必要となります。
帳簿の区分経理は、必ずしも税率ごとに仕訳を区分しなくてもよいものの、消費税申告書作成の際には、税率ごとの集計が必要となることを見据え、日々の記帳から取引を税率ごとに区分しておくことが合理的としております。
また、軽減税率制度実施後の申告書等の様式は、複数税率に対応した様式に変更されています。
具体的な付表の作成から申告書作成までの記載は、同庁HPの「消費税の軽減税率制度に対応した経理・申告ガイド」をご確認ください。
区分経理(記帳)に当たっての留意点としては、旧税率が適用される取引がある場合、消費税等の軽減税率は、制度実施前と同じ8%ですが、消費税率(6.3%→6.24%)と地方消費税率(1.7%→1.76%)の割合が異なりますので、区分経理に当たって、2019年10月1日前後の取引がある場合には、適用税率に注意し、請求書やレシートを基に取引先に聞いてみるなど取引ごとの適用税率にご注意ください。
また、イートイン(店内飲食)とテイクアウト(持ち帰り)を税込同一価格で販売している場合の留意点としては、税込同一価格を採用している場合でも、イートインとテイクアウトとでは適用税率が前者は10%、後者は8%と異なりますので、販売事業者は、販売時点で顧客に対して、店内飲食か持ち帰りかの「意思確認」を行うなどして、判定した適用税率に基づいて、区分経理及び申告を行う必要があります。
年間取引の集計に当たっては、元帳の勘定科目ごと・税率ごとの取引の合計額から、税率ごとに区分した課税売上及び課税仕入れを集計する必要がありますので、ご注意ください。