2017年1月から適用されている加算税の加重措置に注意!
国税庁は、中小企業経営強化税制の対象となる減価償却資産に、工場等の中に設置された食堂やシャワールームにかかる建物附属設備も含まれることを質疑応答事例により明らかにしました。
中小企業経営強化税制とは、中小企業等経営強化法の認定を受けた中小事業者が、特定経営力向上設備を取得して事業の用に供した場合に、特別償却又は税額控除が認められる優遇措置制度をいいます。
特定経営力向上設備とは、生産等設備を構成する機械及び装置、工具、器具及び備品、建物附属設備並びにソフトウエアで、一定規模以上のものをいいます。
質疑応答事例による照会は、建物附属設備の例や器具及び備品の例を挙げて、これらの減価償却資産が中小企業経営強化税制に規定する「生産等設備を構成する減価償却資産」に該当するか否かを問い合わせたものです。
具体的には、建物附属設備の例では、生産等活動の用に直接供される工場、店舗、作業場等の中に設置される施設(食堂、休憩室、更衣室、ロッカールーム、シャワールーム、仮眠室、トイレ等)に係る建物附属設備(電気設備、給排水設備、冷暖房設備等)を挙げました。
また、備品の例では、工場、店舗、作業場等で行う生産等活動のために取得されるもので、その生産等活動の用に直接供される器具備品、ソフトウエア(テレビ会議システム、勤怠管理システム等)を挙げました。
国税庁によりますと、照会の建物附属設備は、生産等活動の用に直接供される建物内に設置される施設に係るものであり、建物と一体のものとして機能しております。
照会の器具及び備品やソフトウエアについても、生産等設備である建物で行う生産等活動のために取得されるものであり、その生産等活動の用に直接供するものであるため、それぞれが生産等設備を構成する減価償却資産に該当するとしております。
一方で、同一敷地内にある食堂棟、検診施設など工場、店舗、作業場等の建物とは独立した福利厚生施設(建物)の中に設置される建物附属設備や器具及び備品等については、一般に生産等設備には該当しないため、その中に設置される器具及び備品等自体が生産等設備に該当する場合を除き、生産等設備を構成する減価償却資産には該当しないとして、適用除外の例も解説しておりますので、該当されます方はご確認ください。