「知恵づき」の時期
その子の内側の体験の世界」第71回目を解説します。
キーワードは、「その子を知る」「その子にはたらきかける」「その子を見守る」です。
「その子を見守る」の意は、その子を放ったらかしにするという意味ではありません。
その子の特性を理解し、その子が社会に積極的にかかわることをサポートするという意味です。
また、今まで解説してきたことと重複するかもしれませんので、今までのコラムも再読していただければ幸いです。
次は、「その子にはたらきかける」です。
親は、わが子が5歳になるまでに積極的にかかわることがとてもたいせつになります。
これは、子育ては「脳を育てること」で詳細に解説しました。
もう一度、読み直しましょう。
「その子を見守る」3
「その子を見守る」の意は、その子を放ったらかしにするという意味ではありません。
その子の特性を理解し、その子が社会に積極的にかかわることをサポートするという意味です。
疑似的発達障害
発達障害という言葉が浸透し、教育現場にも広まった結果、学校の先生が「発達障害のカテゴリーに入ると思われる子どもたち」を見つけることが多くなりました。
しかし、現実に学校などから「発達障害では?」と指摘されて、診察を受ける事例の中には、発達障害の診断がつかない例も多くあるということです。
この擬似的発達障害とは、「発達障害の診断がつかないのに、発達障害と見分けがつかない症状を示している状態」のことをいいます。
周囲からみると言動に発達障害と同様の症候があり、教育現場で発達障害を疑わせる、その言動のために子どもたち自身も困っているという症候がみられます。
具体的には、どのようなものなのでしょうか。
落ち着きがなく、集団生活に適応ができない、衝動性が高いなど発達障害と類似した症候がある場合です。
発達障害は「先天的な脳の機能障害」と定義されています。診断のためには「生まれたときからの生育歴」を聞き、それを診断基準に照らし合わせます。
生育歴には全く問題はなくても「発達障害のような」行動がみられる子どもがいるのです。特に、小学校に入学前までの幼児期に多く見られます。
このようなこどもたちによくみられるのが、「生活リズムの乱れ」と「テレビやスマホ、タブレットなどの電子機器の多用」です。
次回に続きます。