その子の内側の体験の世界9
「その子の内側の体験の世界」第40回目を解説します。
キーワードは、「その子を知る」「その子にはたらきかける」「その子を見守る」です。
また、今まで解説してきたことと重複するかもしれませんので、今までのコラムも再読していただければ幸いです。
「その子を知る」39
○性器期
家族の外の異性との性愛的なかかわりが大きくなる時期です。
ここで初めて性愛は、生殖への促しをはらんだもの、つまり大人の意味での「性欲」性を帯びた成人性愛になります。思春期以降の成人の段階に入ったのです。
フロイトは、この時期を関係の発達は基本的な完成としました、
フロイトの発達論は、子どもが家族との性愛性に導かれたかかわりを介していかにして大人へと成長していくか、その歩みを描いています。
近代化が進み、社会的な労働の場と私的な子育ての場とがはっきりと分かれた「近代家族」が成立した時代を背景に、家族間の親密で親和的な交流に導かれて子どもが社会化していくプロセスをたどった発達の理論が生み出されたのです。
「その子を知る」の解説は、今回で終了です。次回からは、「その子にはたらきかける」を解説します。
次回に続きます。