幼児の発達の症状の特徴10
3歳から6歳児の幼児における発達の症状の特徴の52回目を解説します。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているから即発達障害だということではありません。経過観察も必要ですし、年齢が上がるほどその特徴がなくなることが大半です。
また、皆さんが誤解していることがありますので、再度申し上げます。
発達障害は発達の異常ではありません。発達の定型(平均)からのずれ(order)が生じているだけなのです。
15 偏食、食べ物の好き嫌いが激しい。
(続き)
<幼稚園に期待すること>
幼稚園がお弁当だと子どもたちの好みの食べ物を入れればいいのですが、給食の場合はそうはできません。
偏食で好き嫌いがある子は、給食を食べられず先生に迷惑をかけます。
偏食はその子の特徴だと担任の先生に理解していただき、サポートをお願いしましょう。
「みんなと一緒に食べさせてもらう」
幼稚園の集団生活は、好き嫌いの改善に最適の場所です。
集団生活の中でみんなで一緒に同じものを食べる。同世代の他の子が食べている姿を見るのは、偏食の多い子にとって改善にとても効果があります。
嫌いな食べ物でも、お友達がおいしそうに食べているのを見ると、自分でも食べてみる気持ちになれます。
担任の先生にはたとえ食べられない子でも、みんなと一緒に楽しい食事の時間を過ごさせてもらいましょう。
「加配の先生がいる場合は」
幼稚園の食事の時間に座って食事ができない子がいます。
・食事中に立ち歩く
・椅子に座る姿勢が悪い
・他のお友達と仲良くできない
そんな場合は加配の先生にサポートをお願いしましょう。
お友達と楽しい雰囲気で食事をすると、周囲の子が食べている同じものを自然と食べるようになり、偏食が改善されます。
その子がお友達と食事を楽しく食べられるように、加配の先生に見守ってもらいましょう。
<ダメな例>
その子に強制的に食べさせても偏食は改善されません。
その子の感覚過敏などが偏食の原因なので、嫌がるその子に無理やり食べさせても、ますます嫌いになるだけです。
栄養不足が心配なら、野菜ジュースなどの子どもが好む補助食品などで栄養を補給しましょう。
(15終わり)
次回に続きます。