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幼児の発達の症状の特徴16

吉田洋一

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テーマ:子育てをめぐる問題

 3歳から6歳児の幼児における発達の症状の特徴の16回目を解説します。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているから即発達障害だということではありません。経過観察も必要ですし、年齢が上がるほどその特徴がなくなることが大半です。
 また、皆さんが誤解していることがありますので、再度申し上げます。
 発達障害は発達の異常ではありません。発達の定型(平均)からのずれ(order)が生じているだけなのです。

4 友達に乱暴する
(続き)
<改善例>
 まず、家庭での例
 ・子どもの気持ちを理解する言葉かけをします。
 「まだ、遊びたっかったんだね」
 「テレビを見たかったんだね」
 「でも、我慢しようね」
 ・遊んじゃダメ。テレビを見ちゃダメ。と、子どもの行動を否定するのではなく、子どもの気持ちを理解する言葉かけをしてあげましょう。自分の気持ちを理解する言葉をかけられると、感情のコントロールが苦手な子も少し落ち着いてきます。
 子どもの気持ちを否定する言葉より、子どもの気持ちに寄り添う言葉を選び、そして我慢させるようにしましょう。
 ・言葉で意思表示出来たら褒めましょう。
 暴れずに、言葉で意思表示をする練習をしましょう。
 まだ遊びたいときに、言葉で「まだ遊びたい」と言えたら褒めてあげましょう。
 「ちゃんと言えたね」
 「もうちょっとだけ遊んでいいよ」
 言葉で感情を表現できることができたら、なるべくその欲求を満たしてあげましょう。そうすることで、自分の感情を言葉で表現するように成長していきます。

 ・興奮を静めましょう。
 家庭でも親が注意すると暴れだすことがあります。
 本人がまだその遊びを続けたいときに、遊びを止めて片付けるように言うと暴れだす。テレビを見たいときに見ちゃダメというと暴れだす。そんな乱暴な行動をするときがあります。
 感情のコントロールができず興奮してきたら、他の部屋へ連れていき興奮が静まるまでじっと待ちましょう。興奮したときに親が大声で叱っても、ますますその子は興奮するだけです。まずは、気持ちを落ち着かせて、冷静にさせる訓練をしましょう。

 ・我慢する方法を決めましょう。
 衝動的に暴れそうになったら、我慢する方法を親子で決めておきましょう。
 ・顔を洗う
 ・水を飲む
 ・10数える
 なんでもいいので、一呼吸置いて冷静になる方法を決めておきます。
 発達障害が原因で衝動的に行動する子は、その一瞬さえ過ぎれば、我慢できる場合があります。わずか数秒だけの時間で乱暴が治る場合があります。

 ・衝動的に暴れる前に注意しましょう。
 暴れた後ではなく、暴れそうだと思ったら先手を打って子どもに注意しましょう。
 「暴れずに我慢しようね。頑張ろうね」と、暴れだす前の声掛けはとても効果があります。逆に、いったん暴れ出した後の声掛けは、あまり効果が期待できません。

 次回に続きます。

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吉田洋一
専門家

吉田洋一(心身発達の心理士)

一般社団法人JSTC

子どもがテニスを通じて、身体の動かし方や潜在的な能力を引き出し、運動の基礎づくりをサポート。さらに子どもが主体的に取り組む大会を企画開催し、その中で対話的な深い学びを習得し、自律性を高める指導を行う。

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