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乳児の発達の症状の特徴3

吉田洋一

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テーマ:子育てをめぐる問題

 各年齢段階における発達の症状の特徴を解説します。乳児についての3回目です。
 誤解のないように申し添えますが、ここで述べているから即発達障害だということではありません。経過観察も必要ですし、年齢が上がるほどその特徴がなくなることが大半です。
 また、皆さんが誤解していることがありますので、再度申し上げます。
 発達障害は発達の異常ではありません。発達の定型(平均)からのずれ(order)が生じているだけなのです。

 2 泣かない
 泣かない赤ちゃん、これも発達障害児の特徴の一つです。
 乳児期の赤ちゃんは、泣くことによって自分の気持ちを伝えようとしています。発達障害児は、この自分の気持ちを伝えるのが苦手なので、泣かないのです。
 赤ちゃんが泣くときは、おもらしでオムツを替えてほしい。お腹が空いておっぱいが飲みたい、眠くて抱っこしてほしいとかがあります。あと、母親の姿が見えないと淋しくなって泣いたりもします。
 発達障害の子は、こうした母親への愛着行動をしない特徴があります。独りで遊んでも淋しがらなくて泣かない、独りでじっとしてぐずらないなどの行動をするので、ほとんど泣かない特徴があると、母親にとっては育てやすい子と感じることがあります。
 泣かない特徴がある子も、乳児期を過ぎると年齢とともにちょっとずつ感情が表現できるようになってくる場合があります。

<事例>
1 泣かずに、手がかからない子でした。寝るときに添い寝をしなくても、独りでお昼寝してくれました。独りで長時  間遊んでもぐずらないので、とっても育てやすかったです。私にとっては、一人目の子どもだったので、こんなものかなって、その当時は気にしてませんでした。
 乳児期が終わり、3歳を過ぎた頃から、直ぐに泣くようになりました。自分の思い通りにならないと、ちょっとしたことで、直ぐに泣いてました。でも、独りでいても寂しくて泣くということはありませんでした。

 次回に続きます。

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吉田洋一
専門家

吉田洋一(心身発達の心理士)

一般社団法人JSTC

子どもがテニスを通じて、身体の動かし方や潜在的な能力を引き出し、運動の基礎づくりをサポート。さらに子どもが主体的に取り組む大会を企画開催し、その中で対話的な深い学びを習得し、自律性を高める指導を行う。

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