<歯科医が監修>初めての歯みがきのコツ=乳幼児のブラッシングはどうする?(小児歯科・虫歯予防)

飯田裕

飯田裕

テーマ:一般歯科,虫歯,歯周病治療

1.乳歯の前歯が出てきたら歯みがきを始めましょう。

 歯茎からかわいい歯が顔を出したら歯みがき(歯磨き)を始めましょう。初めのうちは抱っこして、1歳ぐらいからはあお向けに寝かせ頭を保護者のひざの上にのせる「膝枕スタイル」が良いかと思います。この姿勢だと保護者も口の中を観察し易く、磨きやすいと思います。


初めての歯みがき

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 また、いきなり歯ブラシは使わず、ガーゼや綿棒などで軽く清拭してあげる程度でならしていきましょう。

 口の中を触られることに慣れてきたら乳児用の歯ブラシに触れる練習を開始します。最初は柔らかめの歯ブラシで、磨けなくても口の中に入れているだけでもOKです。慣れてきたら磨きやすい前歯から1本ずつ優しくみがきます。力が強すぎたり、時間が長すぎたりして子どもが嫌にならないように気をつけましょう。
 まずはブラシが口の中に入ること慣れさせること、習慣にすることが大切です。自分で握って自ら口の中にブラシを入れるように仕向けるのもよろしいかと思います。


2.歯みがき嫌いの子供はどうする?


 1歳半ぐらいまでの時期は、子どもの機嫌のよい時間帯や保護者の余裕のあるときに行い、慣れてきたら毎食後習慣となるように徐々に増やしていきましょう。

 この年齢では嫌がる場合が多いのでやさしく話しかけたり、楽しい歌を歌いながら笑顔で歯みがきしてあげてください。子供用の定期的に届く教材(「しまじろう」とかの)なども有効です。保護者の方も一緒に歯みがきをするのもいいでしょう。

 低年齢の子供は「何かされる雰囲気」を「動物的カン」のような感覚で感じ取って逃げようとするので、抑え込んだり、無理やりは良くありません。また、トラウマになってしまうといけませんので、目先を変えながら粘り強く色々な方法を試してください。

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 またブラシを当てる力が強すぎて痛かったり、唇の裏側には小帯というスジがありますが、前歯を磨く際に歯ブラシが当たって痛みを感じ、歯みがきを嫌がっている場合もあります。力加減に気をつけること、歯肉に強く当て過ぎないことにも注意を払ってください。


3.どうしても歯磨きできない時はどうする? 

 「歯みがきがほとんどできない」という前提では、これから虫歯にならないようにするには、食事内容の工夫とフッ素製剤の活用を考える必要があります。例えば、

・出来るだけお菓子は食べさせない。
・お菓子の代わりにリンゴなどの繊維質を食べさせる。
・フッ素やキシリトール入りのタブレット(写真のような)を食べさせる。
・食事の後は必ず茶など飲ませる。 

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キシリトールタブレット

などです。

 これらは歯磨きの代わりになるわけではありませんが、一定の虫歯予防の効果があるとされています。問題の解決にはになっていませんが試してみてください。個人的体験で恐縮ですが、子供は日々成長していくもの…心配しなくても、ある日から突然できるようになったりします。お母さん達頑張ってください!!


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飯田裕
専門家

飯田裕(歯科医)

つくばオーラルケアクリニック

東京医大病院、東京共済病院などで口腔外科診療や手術を担当。放射線科でCTの画像診断、麻酔科で全身麻酔の研修を修了。この経験を生かしてインプラントの的確な事前診断、手術を実践。

飯田裕プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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