<歯科医師が解説>セカンドオピニオン??治療途中で歯医者を変えるのは…(歯医者選び)
当院はどういう訳か、開業当初より妊婦さんが多く来院されます。福を運んできて下さる気がして大変うれしく思う次第です。また、ありがたいことにつくばで1番人気の産婦人科クリニック「なないろレディースクリニック」から患者さんを多くご紹介いただいていることも、そのせいなのかもしれません。
1.歯医者は妊婦さんが苦手?!
妊婦さんの歯科治療については、安全性の面から敬遠する歯科医師も多く、実際には「触れぬ神にたたりなし」とばかり、応急処置程度で「あとは出産後に治療しましょう!」的な対応で逃げてしまう先生方も少なくありません。今回から数回に分けて、患者さんからも質問の多い、妊娠中の歯科治療の安全性、レントゲン真の撮影、局所麻酔、痛み止めなどの内服薬についてご説明したいと思います。
出産を重ねると歯がボロボロに?
2.歯の治療が可能なタイミングとは?
※原則的には「妊娠中だから歯の治療を行なってはいけない」という時期はありません。安定期(5ヶ月~8ヶ月)であればほとんどの方が問題なくできます。
妊娠初期(4~15週)は過度な緊張や、長時間にわたる治療は負担になるため、なるべくさける様にした方が良いと思います。そういう場合はいったん応急処置にとどめておいて、後日妊娠16~30週の安定期に治療を行なう事をお勧めします。妊娠中はホルモンバランスの変化などにより、少しの歯垢が着いているだけでも歯ぐきが腫れやすくなったり(妊娠性歯肉炎=左の写真)、薬の内服をできるだけ控えなければならないため、虫歯がある場合はひどくなる前に安定期に積極的に治療することをお勧めします。
また、お腹が大きくなってくると水平位での歯科治療は腹部の血管を圧迫するため、妊娠30週を過ぎたあたりからは応急処置に留めましょう。
出産後は自分の身体ことより育児に追われ、あるいは子供の面倒をみてくれる方がいないなどといった理由から、気になる症状があっても放置し、病状を悪化させてしまう場合があります。また、歯科治療に関して慎重になりすぎて、受診されるのが遅れがちになる方もいらっしゃいます。
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3.妊娠が判明したら、お口のチェックも大切
そこで当院では妊娠初期にお口の健康診断を受けられることをお勧めしています。先述の妊娠性歯肉炎などは、定期的に清掃・メンテナンスを受けることで予防できます。歯磨きに自信のない方、歯並びが悪く汚れが溜まりやすい方は、かかりつけの歯科医師に相談することをお勧めします。
妊娠中の歯科治療② レントゲン写真の撮影とその安全性について
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