休職の手引き④
ALS(amyotrophic lateral sclerosis):筋萎縮性側索硬化症
という病気をご存知でしょうか?医学的には、
主として中年以降に発症し、上位・下位運動ニューロンを選択的・進行性に
侵し、筋萎縮・筋力低下を呈する神経変性疾患です となります。
わかりやすく言うと、上肢の筋力低下⇒発声しにくくなり、飲み込みにくさ、
誤嚥や下肢の筋力が低下してきます。次第に、日常生活にも支障が出始めます。
横隔膜も機能低下して呼吸困難になることもあります。進行性のため、通常
3~5年で呼吸不全に至ります。原因は不明の疾患です。
病院勤務中には、診察していた患者様では徐々に手足が動かなくなり、次第に
呼吸も苦しくなってくる方が多かったです。自らの意思で、気管切開をして人工
呼吸器を装着することを選ぶ方もありますし、何もせずに自然のままで息を引き
とる方もあり、様々でした。
産業保健でも、労働者の中で発症されて、休職を経て退職になったり、休職中に
亡くなられた方もありました。
在宅医療でも関わることになる疾患です。本人の意思、ご家族の思いなど、いろいろ
な要素を加味して、方向性を決めていかなければいけない疾患です。『生き方』を
決めるという重大な場面が必ず出てきます。
まだまだ勉強します。