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休職の手引き④

辻上周治

辻上周治

テーマ:産業保健

11.復職判定および試行勤務について
 復職をするときには、主治医による「就業可能」の診断書が必要となります。主治医の診断書をもとに、産業医、人事担当課、職場上司等によって討議し、就業できる状態かどうか検討します。
現行の当社の勤務制度では、復職時は全日勤務となり、半日勤務などの短縮時間勤務や隔日勤務などの制度は原則ありません。ただし、休職(*欠勤・有給等での休業の場合は除く)中からの復職等でいきなり全日勤務することに不安等があって、本人・会社の双方が必要と認めた場合には、復職前の休職期間中に試行勤務(短時間勤務、最大1ヶ月)を実施する制度はあります。試行勤務制度の利用する場合においても、下記<参考>の「復職時点での生活リズムの目安」の①~⑤が可能な状態で、全日勤務できる体力があることが前提です。(※ 会社はあくまでも仕事をする場であり、全日勤務できないと思われる体力の下で実施するリハビリ的な制度ではないことをご理解ください)
復職後の業務内容(復職支援プラン)に関しても、同メンバーで話し合います。これに関しては、ご本人の希望も伺います。これらの情報を包括的に検討し、最終、会社が復職の可否を判断します。復職後は、原則として元の職場に復帰して頂きますが、事情により異動となった場合には、ご本人の処遇が変更となる場合もありますので、あらかじめご了承ください。

<参考>
生活リズム

日常生活における目安
① 毎朝、ほぼ同じ時間に起床できる
② 30分程度歩いてもそれほど疲れを感じない
③ 1時間程度続けて作業ができる(読書、パソコン、家事など)
④ 駅やスーパーなど人の多いところに行っても問題なし

復職時点での目安
① 毎日、出勤時(●:●●~●:●●の定時内就業)の就寝時間、起床時間に寝起きできる
② 1日●時間●●分、週5日の就業ができる体力がある
③ 日中に眠気を感じない
④ 通勤時間帯に一人で安全に自宅と会社を往復できる
⑤ 丸1日図書館で読書などを行い過ごすことができる

12.試行勤務期間での再休職について
試行勤務期間中において、復職支援プランが90%以上消化できない場合等は、再度休職となります。

13.復職後の再発について
復職後、●ヶ月以内に同一疾病または類似の疾病により休職した場合は、前回の休職日数と通算されます。

14.ご家族の方へ
ご家族の皆さんも焦らずに、ご本人の療養をお支えください。
治療に関してご不明な点があれば、遠慮せず主治医の先生に伺いましょう。
また何かご不明な点やご相談したいことがございましたら、いつでも会社(担当:●●)までご連絡ください。

15.休職期間が満了しても、休職事由が消滅しない場合
休職可能日数が消化されても、休職事由が消滅しない場合は自然退職となります。


●●株式会社 人事担当課
TEL:●●-●●●●-●●●●
(担当:●●)

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辻上周治
専門家

辻上周治(医師)

つじがみクリニック

主治医と産業医とは同じ医師ですが、立場が違います。産業医は本人だけでなく会社からの情報(上司や職場の周囲からの情報)も入手して意見を出します。産業医は中立的立場での見解・意見を提示できるのが強みです。

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