美味しいそうめんを食べたい人に『ゆで方』を教えます!
夏になると清涼感ある素麺を食べたくなりますね。作りやすいこともあり、たくさん買いだめしたり、お中元などでいただいたりすることも多いのではないでしょうか。
しかし、せっかくの素麺も余らせてしまったり、賞味期限を過ぎてしまったらもったいないですね。美味しく素麺を食べるための保存方法や賞味期限などをご紹介します。
素麺を美味しく食べるために保存する秘訣
素麺の主原料は小麦粉で、古くなると原料本来の風味や旨みは損なわれていきます。そして、グルテン特有の粘弾性やハリ、コシもなくなってしまいます。そのため、素麺を美味しく食べるには、適切な保存方法が大切です。
開封前の素麺なら、基本的に風通しのよい冷暗所で保存するのが理想的です。直射日光に当たるような場所や、通気性が悪い場所はNGです。
冷暗所と聞くと、床下収納やシンク下、押入れを思い浮かべるかもしれません。しかし、実際は湿気や室温が高いのでこれらの場所で保存するのは避けましょう。
乾麺の素麺の場合で、大体12%前後の水分を含んでいると言われています。そのため、湿気や室温の高い場所に置いておくと、カビや虫が付く原因になります。木の箱に入ったものであれば、定期的に箱から出して天気の良い日に数時間ほど陰干しをするとカビや虫の対策になります。
乾麺の素麺なら、開封後はプラスチックの容器やジップ付きの袋など密封できる容器に入れ、冷蔵庫や冷凍庫で保存するといいでしょう。適切に保存していれば2~3年ほど賞味期限を保てます。
ゆでた素麺を保存するには
素麺はゆでて時間が経つと延びてしまいます。水分が抜けると、ぼそぼそした感じになるので、ゆでた後は保存には向いていません。
たくさんゆですぎてしまい、ちょっと置いておきたいという場合は、ラップに包んで空気が入らないように密閉して冷蔵庫へ。ジップ付きの袋やタッパなどでも大丈夫です。1食分ずつ小分けにしておくと食べやすいと思います。2~3日中に食べるようにしてください。
また、もう少し長く保存したい場合は冷凍庫へ保存しましょう。ただし、冷凍庫で保存する場合は、まず素麺の水気をしっかりと切り、ジップ付きの袋に平らになるように入れます。このとき空気は抜かずに冷凍するのがコツです。ある程度凍ってから一度冷凍庫から取り出します。そして、袋の空気を完全に抜いて密封状態にして保存しましょう。
冷凍保存の素麺を食べる際は、自然解凍か電子レンジの解凍でOKです。一旦ゆでた素麺を冷凍すると、ゆでたてよりもコシはなくなるのですが、このようにすると2~3週間ほど保存することができます。
素麺はニオイが付きやすいので保存するときは注意を!
素麺の手延べ製法は、何度もよりをかけて引き延ばし、熟成させて引き延ばす工程を繰り返すのですが、その時に少量の食用植物油を使って麺と麺がつかないようにしています。また、食用植物油は、麺生地の乾燥を防ぐためにも使われています。
そのため、手延べ素麺を開封するとふんわりと独特の香りがすると思います。それは食用植物油と小麦の香りです。この香りは、素麺をゆでた後によくもみ洗いするとほとんどなくなります。
しかし、素麺自体がニオイの付きやすい食品なので、保存する時に注意して欲しいポイントがあります。それは香りの強い食品や製品の近くに置かないこと。
冷蔵庫で保存する場合も密閉できていないと、冷蔵庫内のニオイを吸収してしまいます。キムチや漬物、魚類、セロリやパクチーなど香りの強い野菜の近くに開封したままの状態で保存するのもおすすめできません。
きっちりと密閉した容器に入れて、冷凍庫で保存しておくとほかのにおいが付きにくいと思います。
賞味期限までに素麺を美味しく食べよう
素麺の賞味期限はメーカーや製造方法の違い、乾燥の度合いなどによって違いがありますが、大体は1年~3年ほどに設定されていることが多いです。
ただし、正しい方法で保存した場合ですので、1年以内でも湿気を吸ってカビや虫がついた場合は食べられません。
素麺は熟成させると美味しいと耳にされたこともあると思いますが、それはメーカーで製造されている時のことを指します。購入後に湿度や温度を管理して、素麺を熟成させることは難しいと考えてください。
賞味期限を守り、期限内に食べた方が美味しくいただけます。ご家庭で長期間保存されたとしても、3年以内に食べるようにしてほしいと思います。
正しい保存方法や賞味期限で、素麺を美味しく食べてくださいね。