折れ戸のクローゼットが全開口の2枚引き込み戸に変身!
【食事を済ませて帰られるときに目に入る扉】
来月オープン予定の和食屋さんにオーダー木製扉を納めてきました。
飲食店の多い雑居ビル、当然競争相手が多いわけですので、料理を食べに来られたお客さんが、おっと思ってくれるデザインというのが大切です。今回はオーナーのA様がイメージに近いデザインをPC画像などで送ってくださいましたが、自分の店ですからオンリーワンが欲しいのは当然です。
【今から食事をしようと店に入るときの扉】
そこで今回は古材建具を加工してつくる扉と、新しい木でつくる扉の2種類で提案することにしました。
古民家にあった古材建具はベースになるものをが見ることができますので、好みの色形をA様が見つけやすいと思ったからです。玄関ドア枠の大きさと扉の厚みから5種類の古材建具を見て頂いて、A様に1枚決めて頂きました。
森林浴生活では古材建具を加工した室内ドアの施工事例がありますので、A様の選んだ元の古材建具がどんな風に仕上がるかを見て頂くことができました。最初から図面ではさっぱりわかりませんからね。
【元々ついていた入口扉】
A様のイメージが決まりましたので、今度は新しくドアを新調する提案を考えました。
色や雰囲気は同じにするので、古材建具ではどうしてもできない提案を新調ドアに入れました。
来店されたお客様が店の中をのぞきやすくしたいというので、透明ガラスのスリットを2本入れました。
閉店後の空き巣対策を考えるとガラス部は少ない方が良いかもとも思いましたが、ビル全体の防犯対策もあるのでA様の要望を最優先しました。当然、鍵は防犯用のものにしています。
【ドアクローザーはストッパー無しにしました。なぜ?】
木製扉の骨格が決まりましたので、素材選びに入ります。
黒塗装がのりやすくて硬い無垢材となると、材料は栂(とが)です。
例えば杉や桧では塗料がうまく吸収される部位と、はじく部位があるので、きれいに塗っても下手くそに見えてしまいますし、木によっては塗装の色さえ変わってしまうものもありますので要注意です。
お客様が何人も出入りするのですから、扉が勝手に静かに閉まる方が良いわけです。
来店客も楽ちん、A様も楽ちんですね。
【握りバーは、硬い栗の古材を使いました】
周辺のお店は金属把手が大半でした。
冬でも手がひんやりしたくないし、もちろん和食屋さんですから木の方が良いわけです。
問題は握りバーを塗装するのかしないのか?
塗装すると長期使用している間に必ず剥げてきますし、そうなると印象が悪くなりますよね。
それにドア全体が黒ですから、来店客の目に留まるには無塗装の方がよいと考えました。
手垢はまめに拭いていればほとんど気になりません。
握りバーの代表格はサクラですが、直接雨風に晒されない場所ということもあって、材木屋さんが栗の古材を推してくれました。A様には木目の雰囲気も気に入って頂きました。
【鍵は金属のドア枠にあった位置につけなければなりません】
玄関ドア枠が木製であれば位置も数も自由につけられますが、金属枠なので鍵穴を新たに開けることができません。
余談ですが、室内ドアのノブの中の部品が壊れてノブを交換してほしいというお話がたまにありますが、新しくノブだけを交換することができない場合があります。
新しいノブとドア枠側の穴の位置と深さがたいてい合わないからです。
補修部品が残っていればよいですが、マンションの場合はオリジナルドアなのでないでしょうね。
オーダー木製扉って、いろんなことを同時に考えて作っているんですよね~(笑)
それにしても、お店のオープンが待ち遠しいです。
早くおいしい料理を食べさせてくださいね。
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