アンティーク家具・雑貨・照明の展示販売、オープン迫る!
【年代物の蔵戸に手を加えて作ったトイレ引き戸(廊下側)】
和のデザインは専門家でも難しいようです。
一昨年、東京でマンションの買取再販を展開している上場会社の社長さんと話をしたことがあります。
自社ショールームには色んなパターンのリノベーションコーナーがあって、お客様に選んで貰うらしいのですが、その中に和を基調としたコーナーはありませんでした。
理由を伺うと、洋風が主流の世の中で和と洋を調和させるのは難しく、また、そういうインテリアを希望される人には好みの差が大きいので、個別に対応せざるを得ないというのが回答でした。確かに大手メーカーの建材店に行っても、もともと和を強調するものはあまりなく、最近ようやく出回り出したのが現状だと思います。
【ガラス代わりに、軽い和紙風ワーロンを採用(トイレ側)】
今回の建具は、そういう面からいうと遥かにぶっ飛んだ発想です。
いちから新しい和風建具を製作するのではなく、古民家からでた古建具に手を加えてマンションの洋室の入口に使ったのです。普通なら、デザイナ―が図面を書いて云々となりますが、お客様ご自身もイメージがあるようでないのでうまくいきません。
そこで、ホコリを被った古建具をお客様と一緒に見に行って選んで貰い、職人さんを交えてイメージ作りをしたのです。
職人さんの作業現場も見てもらい、こんな塗装になるなど出来栄えのギャップを限りなくゼロにする工程を踏みました。
【改造前のトイレ】
【杉の一枚板のカウンター、陶芸家の手洗い器、銅色の自閉立水栓、杉と桐の建具】
トイレのポイントはカウンターと手洗い器の素材を何にするかが重要でした。
まず、カウンターを十数本ある無垢の一枚モノの中から選んでいただきました。
手洗い器は大きさ、深さがカウンターの奥行きに対して微妙なサイズだったので、伝手をたどって思い切って丹波焼の陶芸家に声をかけたところ、偶然に絶妙のものが手に入りました。ここまで決まれば立水栓も絞り込みが容易です。
カウンター下の建具も立水栓が立ち上がった時点で建具屋さんに見てもらって作りました。
【環境壁紙、タンクレス便器、アンティーク照明】
また、今回は東リの環境壁紙を部分的に採用していただきましたが、私がいつもご提案する1000番台のビニールクロスより価格的にもかなり高いものでしたが、塗り壁でも到底及ばない空間にできることを再認識しました。
生地も厚手のものが多く、新人のクロス屋さんでは糊付け機をうまく操れずできないという驚きの事実も体験しました。
お客様、職人さんとの共同作業で完成することができた現場でした。
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