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早めの税金対策!今の内に購入・建築を!

2016年11月15日 公開 / 2020年9月14日更新

テーマ:不動産購入

コラムカテゴリ:住宅・建物


「税金対策の為に不動産を購入しましょう!」という販売手法は
昔から存在します。
今では、結構一般的になっていますが、本当に節税効果があるのか、
どれくらい支払う税金が圧縮されるのか、などを含めて、その内容に
ついてお伝えしていきます。

通常支払う税金はいくら?

税金対策=資産家(地主)、というイメージですが、実際にほぼ
その通りでしょう。但し、資産家でなくても、昨年(2017年1月1日施行)の
税制改正により、課税される方が増えることになりました。
まず、相続税の計算についておさらいしましょう。
尚、話しを簡潔にする為に、相続放棄は無し、配分は法定相続分で
計算します。
  課税価格の合計額 - 基礎控除額(3,000万円 +600万円 × 法定相続人の数)
  = 課税遺産総額
例えば、遺産総額が8,000万円で相続人が3人(配偶者・子2人)の場合は、
  8,000万円-(3,000万円+600万円×3人)=3,200万円
となります。
法定相続分は、
  配偶者1,600万円、子800万円×2人
となり、税額は、
  配偶者 1,600万円×15%-50万円=190万円
   子    800万円×10%=80万円
   子    800万円×10%=80万円
税額の合計は、350万円となります。これを基に各人の税額を算出します。
  配偶者 350万円×1,600万円÷3,200万円=175万円
   子  350万円×800万円÷3,200万円=87.5万円
子  350万円×800万円÷3,200万円=87.5万円
このような金額となりますが、「配偶者の税額の軽減」がある為、
実際には配偶者の納税額はありません。

節税効果はどれくらい?

前述の例ですと、課税される金額の3,200万円が無くなれば、
課税金額は0円となります。では、被相続人が他界する前に、
湯水のごとく散財すれば良いのか?そういうワケではありません。
早めに「課税遺産総額」が0円になるように対策しておけば良いだけです。
要は、現金を不動産に変換する、という事です。
ただ、単純に不動産を購入するのではなく、賃貸物件
(1棟又は区分所有建物など)を購入する、もしくは、今持っている
土地の上に賃貸用住宅を建築する、という事です。
例えば、元々所有している土地がある場合は、その土地に賃貸住宅を
建てます。土地が無ければ、賃貸用の不動産を購入します。
貸す為の建物という事で、路線価(実勢価格の約70%といわれてます※)、
賃貸目的の建物なので、さらに評価減となります。※全てが約70%という訳ではありません。
  評価額 → 購入(建築)価格×70%×70%≒価格の49%
という計算になり、評価額は約半分の50%程度となります。
また、土地自体も時価ではなく同じく「路線価」がベースとなり、
さらに賃貸の目的とされている宅地については「貸家建付地」として
評価され、さらに評価額を下げる事が可能です。
8,000万円の遺産が、課税対象となる金額を4,800万円まで
引き下げる事が出来れば、本来支払うべき175万円ものお金が
手元に残るのです。
不動産は原則、腐りません。将来的に売却するにしても、
よほどの事が無い限り、二束三文にはなりません。但し、その不動産の
「場所」に大きく左右される事を忘れてはいけません。
最寄り駅までバス便の土地に賃貸用住宅を建築しても、長い目で
見た時、収益物件としての効果がほぼ確実に下がってしまう為です。
せっかく節税効果を狙って建てた(購入した)ものが、家賃収入が
安定しない、又は低くなってしまっては本末転倒です。
所有地で建築される場合は、事前のシミュレーションを入念に
行う必要があります。厳しい事を言いますが、代々受け継いだ大事な
土地でも、その「価値」は流通市場には全く関係ありません。
あくまでも需給バランスが取れていて、借主様が「住みたいと思う場所」が
大事なのです。
「この土地の流通性って、どうなんだろう?」と思ったら、迷わず専門家に
相談される事をオススメします。

当社HP:アルデ株式会社

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この記事を書いたプロ

林﨑哲也

不動産売買仲介・賃貸仲介のプロ

林﨑哲也(アルデ株式会社)

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