人生の節目と遺言 ~家族への未来のメッセージ~2
第3回 結婚したら遺言を考えてみませんか
結婚は人生の大きな節目です。
結婚式を挙げる方もいれば、入籍だけの方もいます。
形はさまざまですが、共通していることがあります。
それは、「これからは一人ではなく、二人で人生を歩んでいく」ということです。
住まいを決める。
家計について話し合う。
将来の夢を語り合う。
結婚をきっかけに、多くの方がこれからの人生について真剣に考え始めます。
ところが、その未来の話の中に「遺言」が登場することは、ほとんどありません。
「もしもの時に、自分の想いをどう残すか」
生命保険には加入する。
住宅購入の計画も立てる。
老後の資金についても考える。
しかし、「もしもの時に、自分の想いをどう残すか」について考える機会は意外と少ないように感じます。
もちろん、結婚したらすぐに遺言を書かなければならないという話ではありません。
ただ、結婚という出来事は、自分だけの人生から、家族の人生へと視野が広がる節目でもあります。
だからこそ、一度は遺言について考えてみる価値があるのではないでしょうか。
「遺言は財産の額だけで考えるものではない」
私がお会いする方の中には、 「まだ若いし、財産もほとんどないから遺言は必要ないと思います」とおっしゃる方もいらっしゃいます。
確かに、結婚したばかりのご夫婦であれば、大きな財産を持っていないことも少なくありません。
しかし、遺言は財産の額だけで考えるものではないと思うのです。
たとえば、「配偶者に安心して暮らしてほしい」「家族には仲良く支え合ってほしい」「自分が大切にしてきたものを受け継いでほしい」
そんな想いは、財産の多い少ないに関係なく持つことができます。
遺言について考えることは、財産を数えることではなく、自分にとって本当に大切なものは何かを確認することでもあるのです。
遺言は身近なもの
結婚したばかりの頃は、これからの人生を思い描く時期です。
どこに住むのか。
どんな家庭を築くのか。
どんな未来を目指していくのか。
たくさんの話をする中で、「家族へどんな想いを残したいのか」
という視点も加えてみる。
それだけでも、遺言はずいぶん身近なものになります。
「今の自分が未来について考えるためのきっかけ」
遺言は、亡くなった後のためだけに書くものではないと思っています。
むしろ、今の自分が未来について考えるためのきっかけでもあります。
結婚という人生の節目を迎えたとき、「自分は何を大切にして生きていきたいのだろう」と考える。
その延長線上に、遺言という存在があるのではないでしょうか。
「家族への未来のメッセージ」
結婚は、新しい人生のスタートです。
住まいを考え、家計を考え、家族の未来を考える。
その中に、「自分の想いをどう残すか」という視点が加わることで、遺言はもっと身近なものになります。
遺言は財産を残すためだけのものではありません。
大切な人への想いを言葉にする、家族への未来のメッセージでもあります。
次回は、
「子どもが生まれた時こそ考えたい遺言」についてお話ししたいと思います。


