社長、自分の会社の株価をご存じですか?
「うちの会社は社長が株式のほとんどを持っているから大丈夫。」
そう思っている経営者の方も多いかもしれません。
しかし、会社を長く経営していると、創業時に親族や役員などに渡した株式が、そのまま残っていることがあります。
普段は何も問題がなくても、事業承継や株式の買い取りを考えたとき、少数株主の存在が思わぬ問題になることがあります。
社長が代替わりするとき事情が変わる
会社を経営している間は、株主が誰なのかを意識する機会はそれほど多くありません。
ところが、社長が代替わりするときには事情が変わります。
後継者に経営権を集中させるためには、できるだけ株式をまとめておきたい。そのとき、親族や元役員などが株式を持っていると、その株式をどうするのかを考えなければなりません。
特に難しいのが、「いくらで買い取るのか」という問題です。
会社側は適正な価格で買い取りたい。一方、少数株主にとって株式は大切な財産です。できるだけ高く評価してほしいと考えるのも当然です。
この双方の考え方の違いが、トラブルにつながることがあります。
その金額では売りません
例えば、先代社長が創業当時、兄弟に10%の株式を渡していたとします。
当時は小さな会社でしたが、年月が経ち、会社は大きく成長しました。
そして、いよいよ子どもに会社を承継することになり、後継者に株式を集めようとしたところ、
「その金額では売りません。」
と言われてしまう。
会社からすれば「少数株主なのだから、それほど高い株価にはならないだろう」と考えていても、株主からすれば「自分の大切な財産なのだから、会社の価値を反映した価格にしてほしい」と考えるかもしれません。
ここで問題になるのが、前回お話しした「株価」です。
相続税の評価額をそのまま売買価格にできるとは限らず、双方が納得できる価格をどう決めるのかが問題になります。
事業承継で大きな課題
少数株主がいること自体が悪いわけではありません。
大切なのは、「誰が、どれだけ株式を持っているのか」を把握し、将来どうするのかを早めに考えておくことです。
創業当時には何気なく渡した株式が、数十年後の事業承継で大きな課題になることがあります。
事業承継というと「誰が社長になるか」に目が向きがちですが、それだけではありません。
「誰が会社を経営するのか」と同時に、「誰が会社の株式を持つのか」。
この二つを一緒に考えておくことが、円満な事業承継への第一歩です。
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岡崎総合会計事務所
税理士 岡崎俊視


