【事例紹介】中小製造業は、データ活用、デジタル化で、今までの常識を打ち破り「圧倒的な業務のスピードアップ」を図る
食品業界におけるIT化・デジタル化は、業務効率化、品質向上、トレーサ
ビリティ強化など、多くのメリットをもたらします。
しかし、大規模なシステム導入にはコストや時間、人的資源など、多くの
課題が伴います。
そのため、スモールスタートで段階的に進めることが重要です。
1. 現状分析と課題の明確化
まずは、現状の業務プロセスを分析し、IT化・デジタル化によって解決
できる課題を明確化します。
例えば、手書きの帳票管理によるミスが多い、在庫管理が煩雑でロスが
発生しやすい、トレーサビリティ情報が散在していて追跡に時間がかかる
などの課題が考えられます。
課題を明確にすることで、IT化・デジタル化の目的を具体的に設定し、
適切なシステムを選択することができます。
2. 優先順位の高い業務から着手
全ての業務を一度にIT化・デジタル化しようとすると、負担が大きくなり
失敗するリスクが高まります。
最も効果が見込める業務、または 課題が深刻な業務 から優先的に着手
しましょう。
例えば、食品事故発生時に最も影響が大きい工程や、人為的ミスが発生
しやすい工程などを優先的にIT化・デジタル化することで、早期に効果
を実感することができます。
3. 簡単なツールから導入
高度な機能を備えた高価なシステムを導入する必要はありません。
ExcelやGoogleスプレッドシートなどの無料ツールや、安価なクラウド
サービスなどを活用することで、低コストでIT化・デジタル化を進める
ことができます。
これらのツールは、操作が比較的簡単で、導入のハードルが低いという
メリットもあります。
4. 紙帳票のデジタル化
多くの食品工場では、受発注管理、在庫管理、品質管理などの業務で、
紙の帳票が使用されています。
これらの帳票をデジタル化することで、入力ミスや転記ミスを減らし、
データの検索や分析を容易にすることができます。
スキャナーやOCRソフトなどを活用することで、既存の紙帳票をデジ
タルデータに変換することも可能です。
デジタル化された情報は、クラウドサービスなどに保存することで、
複数人で共有したり、場所を選ばずにアクセスすることができるように
なります。
5. トレーサビリティシステムの段階的導入
トレーサビリティシステムは、食品事故発生時の迅速な対応、原因究明
消費者への情報提供などに役立ちます。
まずは、一部の工程や特定の製品を対象に、トレーサビリティシステム
を導入し、運用方法を確立します。
その後、段階的に対象範囲を広げていくことで、システムの負荷を抑え
ながら、スムーズな導入を実現することができます。
バーコードリーダーやQRコードなどを活用することで、製品の入出庫や
工程間の移動を簡単に記録することができます。
6. 従業員への教育と意識改革
IT化・デジタル化を成功させるためには、従業員の理解と協力が不可欠
です。導入するシステムの目的や操作方法を丁寧に説明し、積極的に
活用するよう促します。
IT化・デジタル化によって、業務が効率化され、より安全な食品を提供
できることを理解させることが重要です。
7. 効果検証と改善
IT化・デジタル化の効果を定期的に検証し、必要があればシステムの
見直しや改善を行います。
導入したシステムが当初の目的を達成できているか、業務効率や品質が
向上しているか、などを評価します。従業員からの意見も積極的に聞き
取り、より使いやすいシステムを目指します。
スモールスタートで段階的にIT化・デジタル化を進めることで、負担を
抑えながら、成功の可能性を高めることができます。食品業界の企業は
自社の課題や状況に合わせて、適切な方法でIT化・デジタル化を進めて
いくことが大切です。
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