地球温暖化はウソ?寒い冬とトランプ氏が教えてくれる、環境問題の”不都合な真実”

濱田金男

濱田金男

テーマ:日本の未来を考える

「今年の冬はこんなに寒いのに、本当に地球は温暖化しているの?」
「ガソリン車からEVへ!という流れ、なんだか政治的な匂いがして素直に受け入れられない…」
最近、そんな風に感じたことはありませんか?実はその感覚、とても鋭いご指摘です。
--------------------------------------------------------------------------------
  ★技術支援・若手教育支援
  ★オンラインセミナー
  ★技術マニュアル 
--------------------------------------------------------------------------------
環境問題は、単なる「エコ」や「自然保護」の話ではありません。今や、各国の利益がぶつかり合う、熾烈な「国際政治のメインテーマ」となっています。この記事では、一見矛盾しているように見える気候の謎と、その裏で動く世界の思惑、そして私たち日本人が持つべき視点について、少し深く掘り下げてみましょう。

なぜ「温暖化」なのに「極寒の冬」が来るのか?
まず、多くの方が抱く素朴な疑問から。答えを先に言うと、地球全体の平均気温が上がっているのは事実です。

約100年前、大気中のCO2濃度は約305ppmでしたが、現在は約420ppm。実に1.4倍近くに増加しました。CO2が地球を毛布のように覆って熱を閉じ込める「温室効果」は、科学的な事実です。

では、なぜ寒い冬が来るのか?
原因は、最も温暖化が進んでいる「北極」にあります。北極の氷が溶けて暖かくなると、上空のジェット気流が蛇行し、北極の冷たい空気が私たちの住む地域まで垂れ下がってくるのです。つまり、「地球が暖かくなった結果、北極の冷気が流れ込みやすくなり、局地的に猛烈な寒波が起きる」という、皮肉な現象が起きているのです。

★本題:環境問題は「国益」をかけた静かな戦争だ
さて、ここからが本題です。
アメリカのトランプ前大統領が、なぜあれほど環境政策に反対し、パリ協定から離脱したのでしょうか?単に彼が環境問題に無頓着だったから、ではありません。

彼の主張は一貫して、「温暖化対策はアメリカの国益を損なう」というものでした。

厳しい環境規制は、アメリカの伝統的な産業(石油や石炭)の競争力を奪い、雇用を失わせる。一方で、中国などの新興国には甘いルールで、結果的に彼らを利するだけだ——。彼は、国際的な環境保護の「理想」よりも、自国の労働者と経済を守るという「現実」を優先したのです。

★これはトランプ氏だけの話ではありません。
「ガソリン車からEVへ」という大きな流れは、環境保護のためだけでしょうか?いいえ、そこには「次世代の自動車産業の覇権をどの国が握るか」という、熾烈な産業競争があります。太陽光パネルや蓄電池も同様です。

つまり、現代の環境政策は、「脱炭素」という新しいルールの上で、自国の産業をいかに有利にするか、という国家間の経済戦争の側面を色濃く持っているのです。この視点を持たずにニュースを見ていると、本質を見誤ってしまいます。

★さて、日本はどうすべきか?
では、この世界の潮流の中で、私たち日本はどのようなスタンスで臨むべきでしょうか。

資源に乏しく、欧米とは事情が異なる日本が、ただ理想論を掲げる欧州の真似をするのは得策ではありません。私たちが目指すべきは、「現実的な解決策を提示する、技術立国」としてのリーダーシップです。

日本には、世界が驚く最先端技術があります。
・全固体電池: EVの安全性と性能を飛躍的に高める次世代電池
・ペロブスカイト太陽電池: 「曲がる・塗れる」で、どこでも発電できる太陽電池
・水素・アンモニア技術: CO2を出さないクリーンなエネルギー

これらの技術を武器に、特に世界のCO2の半分以上を排出するアジア諸国の「現実的な脱炭素化」を支援していく。各国の経済成長を止めずに、日本の技術で環境負荷を下げていく手助けをする。これこそが、日本ならではの国際貢献の道ではないでしょうか。

★最後に:私たち一人ひとりが持つべき視点
環境問題は、正義のヒーローと悪役がいるような単純な物語ではありません。各国の指導者は、自国の生活と未来を背負い、国益を最大化するために戦っています。

私たち日本人に求められるのは、その国際政治の現実を冷静に認識することです。そして、「欧米がこう言っているから」と無条件に受け入れるのではなく、「日本の強みを活かした道はどこにあるのか?」と、一人ひとりが考え、議論していくことではないでしょうか。

次に環境問題のニュースを見るときは、その裏にある各国の「本音」を少し想像してみてください。きっと、今までとは違った景色が見えてくるはずです。

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

濱田金男プロは上毛新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

ものづくり現場の品質管理、人材育成のプロ

  1. マイベストプロ TOP
  2. マイベストプロ群馬
  3. 群馬のビジネス
  4. 群馬の人材育成・社員研修
  5. 濱田金男
  6. コラム一覧
  7. 地球温暖化はウソ?寒い冬とトランプ氏が教えてくれる、環境問題の”不都合な真実”

濱田金男プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼