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腰痛の鍵を握る「腸腰筋」という筋肉

小木曽信裕

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テーマ:腰痛

腰痛の鍵を握る「腸腰筋」という筋肉

腰痛の原因としてよく知られている腹横筋に並び、非常に重要な役割を担っている筋肉が「腸腰筋」です。
腸腰筋は、
・大腰筋(腰椎・背骨から)
・腸骨筋(骨盤から)
この2つが合流し、大腿骨の内側に付着する、体の深部にある大きな筋肉です。

腸腰筋の役割とは?

腸腰筋の主な働きは、
・歩行を始めるときの「きっかけ」
・太ももを60度以上持ち上げる動作

特に後者では、腸腰筋が「グググッ」と強く働きます。

日常生活で腸腰筋は本当に使われている?

私たちは毎日歩いていますが、歩行中の腸腰筋の働きは、実はごく軽いものです。
腸腰筋が本領を発揮するのは、太ももをしっかり持ち上げる動きが必要な場面です。

代表的なのが、階段などのそれなりの段差を上る動作です。

現代社会が奪った「ももを上げる機会」

現代社会は、エレベーターやエスカレーター、バリアフリーなど、便利で安全な環境にあふれています。

高校生くらいまでは、教室が何階にあっても階段を使うのが当たり前だった方も多いでしょう。
しかし大学生、社会人になると、エレベーターやエスカレーターを自由に使えるようになります。

その結果、日常生活の中で「太ももを高く上げる機会」は大きく減っていきます。

使わない筋肉は、弱くなる

筋肉の大前提として、「使わないと弱くなる(筋力低下する)」ことはよく知られています。

腸腰筋は、
・弱くなりやすい
・硬くなりやすい
・短くなりやすい

という特徴を持ち、トラブルが起こりやすい筋肉です。

腸腰筋の異常と腰痛の関係

腸腰筋が弱くなると、腰椎を支える力が低下し、腰への負担が増えます。

一方で、腸腰筋が硬くなったり短くなったりすると、腰椎を前方へ引っ張り、反り腰を強めてしまいます。

どちらの場合も、腰痛につながりやすい状態と言えます。

腰痛改善のために大切なこと

腸腰筋の働きがしっかり整えられているかどうかは、腰痛改善において非常に大きなポイントです。

もし、
「もも上げがつらい」
「脚が重い」
と感じる場合は、腸腰筋の筋力低下が起きている可能性があります。

今日からできる腸腰筋エクササイズ

腸腰筋が弱くなっている場合は、以下のような運動がおすすめです。

・もも上げ運動
・もも上げ歩行
・上げた太ももを自分の手で押し返す「ももと腕の力比べ」

シンプルな動きですが、腸腰筋にしっかり刺激が入り、機能改善につながります。

腰痛改善の第一歩は、深部の筋肉に目を向けること。
腸腰筋を正しく使い、整えていきましょう。

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小木曽信裕
専門家

小木曽信裕(理学療法士)

THYME Physical Coorditioning Academy(たいむフィジカルコーディショニングアカデミー)

理学療法士に直接相談ができ、機能改善の施術と健康維持のためのエクササイズをワンストップで実現。体や健康についての正しい知識の提供を重視する独自の理念「ラーニングリハビリ」をサポート。

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