企業に求める教育力
この世に生を受けて、間もない子どもたちは、この世界をどのように見ているのでしょう?
大勢の家族がいないため、愛情をかけてくれるのは、親のみになっている家庭が多くなっています。
また、兄弟の数も少なくなり、親からの愛情を一心に受けることになります。
そのため、多様な価値観に揉まれ、時には不平等な体験をしたり、時には非情な扱いを受けたりする体験が少ないかもしれません。
もしかすると、温室の中ですくすくと育っていく野菜に似ているかもしれません。
外気に触れない限り、順調に成長していきます。
しかし、現実の世界は、厳しく、生きづらい世界です。
温室で育てられながら、急に外気に当てられることになるとうまく育つか心配になります。
耐性が鍛えられていないと、強いストレスや大きな挫折を味わうことになります。
徐々に耐性を鍛えることで、ストレスや挫折も小さくすることができます。
多くの人と関わり、多様な価値観に触れることは、今の子どもたちにとってとても大切です。
しかし、コロナウイルス禍の中では、人との接触を避けることが多くなり、多様な価値観に触れることもままならない状況です。
子どもたちにとってとても生きづらい時代になっています。
この時代を生き抜くには、強い意思が必要になります。
自分の言動に責任をもち、自分の意思で実行する姿勢です。
情報化が進み、情報が溢れています。また、自らも簡単に情報を広く流すことができます。
子どもたちは、現実世界ではなく、半バーチャルの世界(扱われている情報は現実ですが、コンピューター技術によって生み出された日常からちょっと離れた世界)の中で、多様な価値観に触れています。
これに振り回されているのが、現実です。
もしかすると、私たち大人がこの半バーチャルの世界に振り回されているかもしれません。
ネット上の誹謗中傷によって悲劇が生まれる時代です。
ユーチューバーの存在がもてはやされ、半バーチャルの世界が収入にもつながる時代です。
SNSで、自分から情報を広げることも自在にできる時代です。
半バーチャルの世界が現実の世界を脅かしています。
半バーチャルの世界に操られているかもしれません。
その中で、地に足をつけて、堅実に歩むことは、次代を担う子どもたちにとってとても大切です。
当然、今を生きる私たちにとっても同じです。
変化の激しい時代だからこそ、時代に振り回されずに、今を生きる強い意思が必要です。
まずは、親が見本を示すことになります。
多種多様な情報に一喜一憂するのではなく、自らの意思で情報を収集し、自らの意思で活用する私たちにならなければなりません。
意思を強くするための訓練には、時間を使うことをお勧めします。
いわゆるスケジュール管理です。
「決めたことをする」をできるようにするには、「いつするの?」をはっきりさせることです。これができると、耐性を鍛えることになり、意思が強くなります。
これは、子どもにもできます。
例えば、
小学生低学年であれば、1日のスケジュール
小学生高学年になれば、1週間のスケジュール
中学生になれば、1か月~半年のスケジュール
自ら夢をもてば、夢の大きさによっては、1年先、10年先まで見通さなければなりません。
夢を持って生きるには、生きづらい時代です。まず、親であるあなたが、夢を持ち、夢に向かって生きる生き方をお子さんに示すことが、次代を生き抜くお子さんの支えになります。
現実に一喜一憂すると同時に、夢をもって生きましょう。
「あなたの夢な何ですか?」