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メガネは曲がっていても見えるから大丈夫?

豊福祐史

豊福祐史

テーマ:意外に知らないフレームの話

電車やバス、会場の待ち時間などで周りを見ていると、
つい他の方のメガネに目がいってしまいます。

職業病かもしれませんが、
「少し曲がっているな」
「フィッティングが合っていないな」
と思うことも少なくありません。

もちろん、その状態でも普通に見えている方は多いと思います。
しかし、「見える」と「問題がない」は必ずしも同じではありません。

今回は「メガネが曲がっていても見えるから大丈夫」
という言葉について考えてみたいと思います。

メガネは曲がっていても大丈夫か?

結論から言うと、できるだけ早めに調整した方が良いと思います。
もちろん、少し曲がったからといって急に見えなくなるわけではありません。

メガネレンズにはある程度の許容範囲があり、
人間の眼も多少の変化には適応する能力を持っています。
もし少しのズレも許されないのであれば、
日常生活で少しぶつけただけでも使えなくなってしまうでしょう。

また、度数のわずかな違いや光学中心のズレも、
人によっては自然に慣れてしまうことがあります。

ただし、「慣れる」ことと「負担がない」ことは別の話です。

私が気になるのは、
・不要なプリズム作用の発生
・眼や身体への負担
・ズレた状態に慣れてしまうこと
です。

例えば光学中心が数ミリずれていても、その場で違和感を訴えられる方は多くありません。

しかし、知らないうちに眼に負担がかかり、
疲れや見え方の不調につながっていることはあります。
眼鏡店ができるだけ正確にフィッティングを行うのも、こうした負担を減らすためです。

プリズム作用について

プリズムとは、光の進む方向を曲げる働きを持つものです。
メガネレンズも見方によってはプリズムの集合体と言えます。

眼鏡業界でプリズムという場合は、
「像がどれだけズレるか」を表すプリズム度数を指すことが一般的です。
度入りレンズを斜めから見ると、像がずれて見えることがあります。

これはプリズム作用によるものです。

メガネが大きく変形すると、
本来想定されていた状態とは異なる角度でレンズを通して見ることになるため、
余分なプリズム作用が発生する可能性があります。

実際には、正常なメガネでも前傾角やそり角があるため、
多少のプリズム作用は発生しています。
そのため、最近の高性能なインディヴィジュアルレンズなどは、
そうした装用条件も考慮して設計されています。

とはいえ、どんな高性能レンズでも大きな変形までは想定していません。
メガネが大きく曲がった状態で使用を続けると、
知らないうちに疲労感や違和感につながる可能性があります。

メガネのフィッティングについて

メガネは価格に関係なくフィッティングが重要です。

また、毎日長時間使用するものなので、
使っているうちに少しずつ形が変わることも珍しくありません。
そのため、購入時にフィッティングを行うだけでなく、
定期的な点検や調整も大切になります。

多くの眼鏡店では、
「掛かり具合に違和感が出たらお持ちください」
と案内されると思います。

これはアフターフォローの一環であり、快適な状態を維持するために必要なことです。

一方で、フィッティングが難しい構造のフレームや、
調整幅が極端に少ないフレームも存在します。
そうした場合は、購入後の調整や修理が難しくなることもあります。

メガネを選ぶ際には、デザインだけでなく、
長く快適に使用できる構造かどうかも大切なポイントだと思います。

また、
「特に問題はないけれど、一度見てほしい」
という理由で持ち込まれる方もおられます。

私はそれも良いことだと思っています。
大きな変形になる前に確認することで、快適な状態を維持しやすくなるからです。

まとめ

「メガネが曲がっていても見えるから大丈夫」

確かに見えることは多いと思います。
しかし、見えることと、眼や身体に負担がかかっていないことは別です。

メガネは購入して終わりではなく、
定期的な調整や点検を行いながら使っていくものです。
専門店でも量販店でも、販売したメガネを快適に使い続けてもらうための
アフターフォローは重要な役割だと思います。

もし最近メガネが曲がっている気がするなら、
一度購入店でフィッティングを確認してもらうことをおすすめします。

次回は、「経理職と営業職では必要な見え方が違う?」について

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豊福祐史
専門家

豊福祐史(眼鏡小売店)

株式会社とらや眼鏡店 メガネのとらやG-room

顧客の要望や好み、ライフスタイルに合った納得の眼鏡をお勧めしています。仕入れでは、フレームのデザインはもちろん、細かい点までもチェック。視力測定や加工などは、国家資格の1級眼鏡作製技能士が対応します。

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