台所からプラスチックが消えたら何が残るのか?

松岡順子

松岡順子

テーマ:計量器 理化学ガラスなど

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台所からプラスチックが消えたら何が残るのでしょうか。
ガラス、金属、木の中でも、レシピや名前を刻んで使い続けられるのがガラスの魅力です。
理化学ガラスとサンドブラスト加工から見える、新しい保存容器の価値をご紹介します。



ナフサ不足の時代に考える、ガラスと金属と木の暮らし



ガラス容器はプラスチック容器の代替として再評価されています。

石油由来のプラスチック原料であるナフサの供給問題は、私たちの暮らしにも影響を与える可能性があります。
台所にある道具を見渡すと、実はプラスチック以前から使われ続けてきた素材が数多く存在します。

もし台所からプラスチックが消えたら?


ある日突然、台所にあるプラスチック製品が使えなくなったとしたらどうなるでしょう。
保存容器。
調味料ボトル。
計量カップ。
まな板。
スポンジケース。
気が付けば、私たちの台所はプラスチックに囲まれています。
しかし少し昔を振り返ると、家庭には別の素材が当たり前のように存在していました。

最後まで残るのはガラスかもしれない


ガラス瓶は何百年も前から食品保存に使われています。
酸にも強く、匂いも移りにくく、内容物も確認しやすい。
ジャム瓶や梅酒の保存瓶が今でも使われるのは、ガラスが持つ優れた性質のおかげです。
私自身、理化学ガラスに関わる仕事をしていますが、研究室で使われるビーカーや試薬瓶が長年使われ続けているのを見ると、ガラスという素材の寿命の長さを実感します。

金属もまた昔からの優等生


ステンレス製のボウルやバット、やかん。
これらはプラスチックが普及する以前から活躍していました。
丈夫で繰り返し使え、熱にも強い。
少し重たいという欠点はありますが、何十年と使い続けている家庭も珍しくありません。
祖父母の代から使われているボウルが、今も現役という話もよく聞きます。

木という選択肢


しゃもじやまな板。
木製の道具も見直されつつあります。
傷が付いても修理しながら使え、自然素材ならではの温かみがあります。
使い込むほどに味が出るのは、ガラスや金属にはない魅力です。

理化学ガラス レシピ入り 

メモ

プラスチックの主原料の一つであるナフサは原油から作られます。
一方、ガラスの主原料は珪砂(けいしゃ)です。
材料も製造方法も大きく異なるため、社会情勢によってはガラスが再評価される場面が増えるかもしれません。



プラスチックは軽くて便利です。
しかし便利さだけが価値ではありません。
重くても長持ちする。
割れるけれど修理して使う。
使い捨てではなく受け継ぐ。
そんな考え方が少しずつ見直されています。
ガラス瓶や金属容器が人気を集めているのも、その流れの一つではないでしょうか。

台所からプラスチックが消えたとしても、暮らしそのものはなくなりません。
そこに残るのは、ガラス、金属、木。
どれも人類が長い時間をかけて使い続けてきた素材です。
むしろ、プラスチックに慣れた私たちだからこそ、その素材が持つ価値を改めて発見できるのかもしれません。
ふと台所を見渡してみてください。
100年後にも残っていそうな道具は、どれでしょうか。

ガラスは「残る」だけでなく、「刻める」


ガラスの魅力は、長持ちすることだけではありません。
表面に名前や日付、言葉を彫刻できることも大きな特徴です。

例えば保存瓶。
中身は入れ替わっても、

* 梅干し瓶
* 味噌容器
* 果実酒瓶
として何年も使い続けることができます。

そこにサンドブラスト加工で
「2026年 梅仕事」
「祖母の味噌」
「我が家のだし」
などを刻んでおけば、単なる容器ではなく暮らしの記録になります。
プラスチック容器は消耗品ですが、彫刻されたガラス容器は使い続ける道具になります。

理化学ガラス レシピ入り 

レシピも容器に刻める時代


最近は紙のレシピを見なくなりました。
しかしスマートフォンの中のデータは探さなければ見つかりません。
一方でガラス容器にレシピの要点を刻めば、容器そのものがレシピ帳になります。

以前ご紹介した
レシピを覚えないフルーツポンチ
と同じ考え方です。
容器を見るだけで作り方が分かる。
そんな使い方はガラスならではの楽しみ方かもしれません。

100年後に残るのは何だろう


今、台所にあるプラスチック容器の多くは10年後には入れ替わっているかもしれません。
しかしガラス瓶の中には、親から子へ、子から孫へ受け継がれるものがあります。
そしてその表面に刻まれた文字もまた残ります。

中身を保存するだけでなく、
思い出を保存する。
レシピを保存する。
家族の歴史を保存する。
ガラスは、そんな役割を持てる素材なのではないでしょうか。

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松岡順子
専門家

松岡順子(ガラス工芸)

株式会社 クライミング

贈る相手や用途に合わせて、完全オリジナルで制作。世界にひとつだけのガラス作品で、特別な空間を演出します。

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