35年越しの大型二輪挑戦記 第6回 卒業検定を受けてきました。結果は・・・・・・

7月9日。
レンタル819熊本空港店でCB1300スーパーボルドールSPを借り、阿蘇へ向けて走り出したあの日。
今振り返ってみると、本当にいろいろなことがありました。
憧れていたCB1300に初めて乗った緊張。
アクセルを開けたときの力強さ。
阿蘇の雄大な景色。
身体いっぱいに感じた風。
長時間走って初めて分かった大型バイクの疲労。
そして最後には、まさかの立ちごけ。
クラッチレバーまで折ってしまいました。
決して格好いいことばかりではありませんでした。
でも、だからこそ忘れられないツーリングになったのだと思います。
35年以上前の自分には想像できなかった景色
私は20代の頃、400ccのバイクに乗っていました。
それから長い年月が過ぎ、バイクから離れました。
そして65歳。
「もう一度バイクに乗りたい」
そんな気持ちがよみがえり、大型二輪免許に挑戦しました。
若い頃なら、それほど大げさに考えなかったかもしれません。
しかし65歳になると、
「今から大型二輪?(「止めときなさい」真顔で嫁に言われました。(笑))
「本当に乗れるのか?」
「危なくないのか?」
自分自身でも、いろいろ考えました。
それでも教習所へ通い、卒業検定に合格し、大型二輪免許を取得しました。
そして、その先に待っていたのが今回の阿蘇ツーリングでした。
大観峰から雄大な景色を眺めながら、
「本当にここまで来たんだな」
と思ったことを、今でも覚えています。
35年以上前、400ccのバイクに乗っていた自分に、
「お前、65歳になったら大型二輪免許を取って、CB1300で阿蘇を走っているぞ」
と教えてやったら、どんな顔をするでしょう。
たぶん、
「本当か?」
と驚くでしょうね。
「CB1300が欲しい」から始まった
大型二輪免許を取ろうと思ったとき、私には憧れのバイクがありました。
CB1300スーパーボルドールです。
「免許を取ったらCB1300に乗りたい」
「できれば自分のCB1300を持ちたい」
そんな気持ちもありました。
しかし、今回実際に約6時間走ってみて、少し考え方が変わりました。
CB1300は素晴らしいバイクでした。
大排気量エンジンの余裕。
高速走行での安定感。
長距離を走るときの安心感。
そして、何よりもその存在感。
今でも大好きなバイクです。
ただ同時に、270kgを超える車体を扱う大変さも知りました。
走っているときは快適でも、停車や取り回しでは重量を強く感じます。
立ちごけも経験しました。(笑)
そして6時間走れば、65歳の身体にはそれなりの疲労も残ります。
「欲しい」と思うことと、「自分にとってどう付き合うのが一番楽しいか」は、別の話なのだと分かりました。
「所有しない」という楽しみ方もある
以前の私なら、
「好きなバイクなら買う」
と考えていたかもしれません。
でも今は少し違います。
3か月、4か月に一度。
天気のいい日を選んで、乗りたいバイクをレンタルする。
そして一日、思い切りツーリングを楽しむ。
そんな付き合い方があってもいい。
CB1300だけでなく、
「次は違う大型バイクにも乗ってみよう」
という楽しみも生まれます。
所有することだけが、バイクを楽しむ方法ではありません。
今の自分の年齢、体力、生活に合わせて楽しみ方を変えていく。
それもまた、大人になってからのバイクとの付き合い方なのだと思います。
立ちごけも、今では笑える思い出に
今回のツーリングで一番格好悪かった出来事。
それは、もちろん立ちごけです。
「ああっ、倒れる!」
「バイク起こさなきゃ!」
「おっ、重い!」
「ああっ、やっちまったぁ……」
写真には、その一部始終まで残っていました。
クラッチレバーも折ってしまいました。
そのときは本当に落ち込みました。
でも今では、その折れたクラッチレバーを見ると、少し笑ってしまいます。
失敗したからこそ、大型バイクの重さを本当の意味で知りました。
停車場所の大切さも知りました。
自分の体力を過信しないことも学びました。
そして何より、
「失敗しても、また乗りたい」
と思っている自分がいます。
それが、このツーリングに対する私の答えなのかもしれません。
「お怪我はありませんでしたか?」
そして今回、もう一つ忘れられないことがあります。
立ちごけしたCB1300をレンタル819熊本空港店へ返却したときのことです。
私は申し訳ない気持ちで、
「すみません。立ちごけさせてしまいました」
とスタッフの方へ伝えました。
すると最初に返ってきたのが、
「お怪我はありませんでしたか?」
という言葉でした。
バイクの傷より先に、私の身体を心配してくださいました。
その一言に、張りつめていた気持ちが救われました。
今回の阿蘇ツーリングでは、バイクの楽しさだけではなく、こうした人の優しさにも出会うことができました。
また熊本でバイクを借りるなら、私はもう一度ここを訪れたいと思っています。
もちろん次回は、
「今度こそ倒さずに返すぞ!」
という目標付きですが(笑)。
そして、熊本で大きな地震が起きた
私が阿蘇を走った後、熊本で大きな地震が発生しました。
被害を知ったとき、この連載を続けることにも迷いがありました。
自分が楽しくツーリングした話を、この時期に書いていいのだろうか。
そう考え、一度筆を止めました。
しかし、私が7月9日に自分の目で見た阿蘇の景色、自分の身体で感じた風、そして熊本で出会った人たちの温かさを伝えることも、自分にできることではないかと考えるようになりました。
復旧・復興が進み、安全に訪れることのできる場所から、また多くの人が熊本・阿蘇を訪れることを願っています。
そして私自身も、また行きたい。
65歳。「できるか」ではなく「やってみる」
今回の大型二輪への挑戦を振り返って、一番強く感じたことがあります。
65歳になると、
「あと何年できるだろう」
と考えることがあります。
でも、そればかり考えていても答えは出ません。
今回の私は、
「大型二輪免許を取れるだろうか」
ではなく、教習所へ行きました。
「CB1300に乗れるだろうか」
ではなく、レンタルしました。
「阿蘇まで走れるだろうか」
ではなく、走りました。
もちろん、何でも無理をすればいいということではありません。
年齢とともに体力も変わります。
安全への配慮は、若い頃以上に必要です。
だからこそ、
できる範囲で、やってみる。
それでいいのではないでしょうか。
挑戦してみて無理だと分かれば、やり方を変えればいい。
今回の私が「CB1300を所有する」から「時々レンタルして楽しむ」へ考え方を変えたように。
挑戦したからこそ、自分に合った答えを見つけることができました。
そして……新しい「バイク」を買いました!
ここまで読んでいただいた皆さんに、一つご報告があります。
阿蘇でCB1300スーパーボルドールSPに乗って以来、
「やっぱりCB1300が欲しい!」
その気持ちは、今も変わっていません。
むしろ、実際に乗ってしまったことで以前より強くなったかもしれません。
しかし、現実というものがあります。
CB1300スーパーボルドールは、200万円を超える大型バイクです。
「欲しい!」
と思ったからといって、
「じゃあ買おう!」
とは、なかなかなりません。
そこで私、考えました。
CB1300は今すぐ買えない。
でも、バイクには乗りたい。
だったら――。
別のバイクを買おう!
そして買いました。
それが、こちらです。
自転車です(笑)。
200万円以上のCB1300を買うつもりが、気がつけば約2万円の「チャリ」になりました。
排気量はもちろん0cc。
ガソリンも必要ありません。
アクセルもありません。
エンジンは――
65歳の私の脚です。
しかも、このエンジン。
最近ちょっと馬力不足です(笑)。
CB1300に乗るための体力づくり
もちろん、CB1300を諦めたわけではありません。
むしろ逆です。
今回約6時間の阿蘇ツーリングを経験して、大型バイクを長く楽しむためには、運転技術だけではなく体力も大切だと実感しました。
だったら、今できることから始めればいい。
この自転車に乗って脚を鍛える。
体力をつける。
健康的に身体を動かす。
そしていつの日か、
「やっぱりCB1300を買おう!」
そう決断できる日が来たら、今より少しでも元気な身体で乗りたいと思っています。
だから、この2万円の自転車は単なる「CB1300の代わり」ではありません。
私にとっては、
「いつかCB1300に乗るためのトレーニングマシン」
です。
夢に「最終回」はない
このコラムは今回で最終回です。
でも、私のバイクへの挑戦は終わりません。
65歳で大型二輪免許を取得しました。
CB1300で阿蘇を走りました。
立ちごけもしました。
クラッチレバーも折りました。
そして今度は――
自転車に乗っています(笑)。
人生、なかなか予定どおりにはいきません。
でも、それも面白い。
200万円以上のCB1300には、まだ手が届かなくても、2万円の自転車なら今日から乗れます。
「できないから諦める」のではなく、
「今できることを楽しみながら、次の夢につなげる。」
それが、65歳になった今の私にはちょうどいいのかもしれません。
また熊本へ。
また阿蘇へ。
そして、いつの日か――
今度は自分のCB1300で。
それまでは、この自転車でしっかり体力をつけておきます。
写真の私は、すでに気合だけは十分です(笑)。
65歳。まだまだ走ります。
私の35年越しの夢は、これからも続きます。
■ すべてのコラムはこちら
https://mbp-japan.com/fukuoka/cncconsultingpro/service1/
■ 株式会社CNCコンサルティング 公式サイト
https://cncconsulting.pro/


