【第7回】 AIを使う子どもたち

私はこれまで、学校現場だけでなく、飲食店の店長、販売員、ICT支援員、パソコン講師など、
様々な立場で人と関わってきました。
その中で気づいたことがあります。
それは、
「教えること」と「育てること」は似ているようで、実は違う
ということです。
教えることは知識を伝えること
例えば、
「この計算はこうやるんだよ」
「このパソコン操作はこうするんだよ」
「この仕事はこう進めるんだよ」
これは教えることです。
知識や方法を伝えることは教育においてとても大切です。
私自身も学校現場でICTの使い方を先生方や子どもたちに伝えてきましたし、販売現場では商品の知識や接客方法を後輩に教えてきました。
しかし、教えただけで人は成長するでしょうか。
実はそう簡単ではありません。
育てることは成長を支えること
人は教えられたから成長するのではありません。
自分で考え、
自分で試し、
自分で経験することで成長していきます。
育てるというのは、その過程を支えることだと思うのです。
例えば、自転車です。
乗り方を説明することはできます。
バランスの取り方も教えられます。
しかし最後は本人が何度も転びながら覚えるしかありません。
教育も同じです。
大切なのは答えを与えることだけではなく、
「自分でできるようになるまで見守ること」
なのだと思います。
店長時代に学んだこと
私は17年間店長を経験しました。
若い頃は、
「自分ができるから相手もできるはずだ」
と思っていました。
しかし現実は違いました。
何度説明しても覚えられない人もいます。
逆に、一度教えただけでどんどん成長する人もいます。
そこで気づいたのです。
人によって成長のスピードは違う。
そして、教え方も違う。
同じことを伝えるにしても、
図で理解する人。
実際にやって覚える人。
何度も繰り返して覚える人。
本当に様々です。
育てるとは、その人に合った方法を見つけることでもあるのです。
AI時代だからこそ大切になること
最近はAIが様々なことを教えてくれるようになりました。
分からないことがあれば、すぐに答えを教えてくれます。
これは素晴らしいことです。
しかし、
答えを知ることと、
成長することは別です。
AIは答えを教えてくれます。
でも、
挑戦すること。
失敗すること。
考えること。
続けること。
これらは本人にしかできません。
だからこそ、これからの教育では、
「何を教えるか」
以上に、
「どう育てるか」
が重要になるのではないでしょうか。
私が目指したい教育
私は教育の専門家ではありません。
しかしこれまでの人生で、多くの人に教え、多くの人から学んできました。
その経験から思うのです。
教育とは、
人を自分の思い通りにすることではない。
その人が持つ可能性を信じること。
そして、自分の力で歩けるようになるまで支えること。
それが本当の意味での「育てる」ということなのではないでしょうか。
次回は、
【第5回】学校では教えないけれど、本当に大切なこと
についてお話ししたいと思います。
Today's English Phrase
Teaching gives knowledge. Growing gives wisdom.
(教えることは知識を与え、育てることは知恵を育む)
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