【第10回】教育とは未来への希望である

数日前から、右奥の歯に違和感を覚えるようになりました。
「そのうち治るだろう。」
最初はそう思っていましたが、日に日に痛みが強くなり、「これは早めに歯医者へ行った方がいいな」と思い、久しぶりに歯科医院を受診しました。
診察が終わり、先生から現在の歯の状態について説明を受けました。
その中で先生が、
「治療には1年ほどかかりますね。」
とおっしゃいました。
「1年も?」
一瞬そう思いましたが、不思議と嫌な気持ちにはなりませんでした。
私は子どもの頃から歯が弱く、虫歯だらけでした。
そのため、歯医者へ通うことは日常茶飯事。それでも、子どもの頃も大人になってからも、
「歯医者には行きたくない。」
「早く治療が終わらないかな。」
そんなことばかり考えていました。
ところが65歳になった今、その気持ちが大きく変わっていることに気付きました。
先生から「1年かかります」と言われた時、私の頭に浮かんだのは、
「65年間頑張ってくれた歯を、今ようやくきちんと治せるんだ。」
という思いでした。
考えてみれば、長い人生の中で歯は毎日休むことなく働いてくれています。
美味しいものを食べることも、人と笑って話すことも、健康な歯があってこそできることです。
これまで忙しさを理由に後回しにしてきた自分の歯と、ようやく真剣に向き合う機会をいただいたのかもしれません。
そう思うと、不思議なくらい歯科医院へ通うことが楽しみに感じられるようになりました。
もちろん治療は痛い日もあるでしょう。
時間もかかるでしょう。
でも、それは「失ったものを取り戻す時間」ではなく、これから先の人生をより豊かにするための時間だと思っています。
この連載では、私自身の治療の記録だけではなく、歯の健康について学んだことや、治療を通して感じたこと、そして65歳だからこそ気付けた人生の学びもお伝えしていきたいと思います。
もし、「歯医者へ行かなければ」と思いながら、なかなか一歩を踏み出せない方がいらっしゃいましたら、この連載が少しでも背中を押すきっかけになれば嬉しく思います。
さあ、65年間頑張ってくれた私の歯の再生プロジェクトが、今日から始まります。
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