福岡の偉人:柳川市 第10代横綱・雲龍久吉 食うための選択で横綱へ

鎌田千穂

鎌田千穂

テーマ:この世界、知らんことだらけ

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さぁ、今週も金曜日になりました。
福岡を語る上で、忘れてはならない偉人伝。

毎週金曜日のお約束。
今日は、柳川市出身の雲龍久吉(うんりゅう ひさきち/1823年~1890年)。
江戸時代後期、第10代横綱にまで上り詰めた力士のお話です。

相撲って、夢のある世界だと思っていませんか?

今でこそ、憧れや伝統を背負う世界。
けれど、雲龍久吉が生きた時代は違いました。

当時の相撲は——
「食べていくための手段」

この前提を知るだけで、
この人の見え方は大きく変わります。

柳川に生まれた力持ち

1823年、柳川市に誕生した雲龍久吉。
当時では普通にある半農半漁を営む家庭出身。

10代で両親と祖父母を亡くします。
そのことで、力仕事をして幼い弟や妹を養いました。

現実から目を逸らさなかったこと。
「どうやって生きていくか」
その問いに真正面から向き合い続けます。

「やりたいこと」より先にあるもの

今は、「やりたいことを見つけよう」とよく言われます。

けれど、雲龍久吉の時代は違う。

先にあるのは、生活。
その上で、何を選ぶか。


相撲はその中のひとつ。

好きだからでも、
得意だからでもない。

生きるために選ぶ。

この選択肢の先に未来があるのです。

江戸へ ― 選んだ以上、進むしかない

地方で認められても、それでは足りない。
本当の勝負は江戸。

環境を変え、ゼロから積み上げる。
選んだ以上、もう引き返せない場所です。

狭い福岡から出るとたくさんの人が集まる江戸。

上には上がいる。

そんなことを突き付けられたのではないでしょうか。

積み上げるという強さ

相撲部屋に入れば、待っているのは下積み。
雑用、稽古、結果の出ない日々。

ここでやめる理由はいくらでもあるわけです。

それでも、続ける。
雲龍久吉の強さは、ここにあります。

一つずつ当たり前のことを当たり前に。
手を抜かず基礎から崩れずに積み上げる力です。

横綱とは、結果ではなく“過程の総量”

1861年、雲龍久吉は横綱にたどり着きます。

それは一度の勝利ではなく、
積み上げてきたものすべての評価。

翌年、柳川藩主から贈られた化粧まわしをつけて土俵入りを披露。
その土俵入りは型の美しさから「雲竜型」と呼ばれました。

現在も多くの横綱に「雲竜型」は受け継がれています。

なぜ、この人が残ったのか

特別な才能に恵まれていたのとはちょっと違う。
そして、一気に人生を変えたわけでもない。

ただ、

・現実を見て
・選び
・続けた

それだけです。

とはいえ、それをやり切った人は、
決して多くありません。

この話が、今につながる理由

やりたいことが分からない。
理想と現実の間で迷う。

今は、そんな時代ではないでしょうか。
もしかしたら、人が迷うときは、いつもかもしれません。

とはいえ、雲龍久吉の生き方も
ひとつの違う視点をくれます。

「やりたいこと」から考えるのではなく、
「どうやって生きていくか」から考える。


そして、選んだものを積み上げる。
その先に結果が生まれるモノ。

編集後記

理想を持つことは大切です。

ただ、その前に。

自分は何で生きていくのか。
どこで立っていくのか決めるコト。


そこが曖昧なままでは、
どれだけ考えても前には進めない。

雲龍久吉は、特別なことをした人ではありません。
当たり前のことを当たり前に一つ一つを積み上げただけ。
この一言に、尽きる気がします。

また、次回に福岡の偉人取り上げます。

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鎌田千穂(産業カウンセラー)

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組織課題を広い視野で捉え、主体性を持った思考と行動力、公私の均衡を図る自律型人材育成を行うこと。分析・統計による業務改善の解決策を示し、個人の悩みを解き放ち、企業の繁栄に繋げることが専門です。

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