下書きフォルダに溜まった本気

鎌田千穂

鎌田千穂

テーマ:心のあり方のヒント

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送信ボタンの上で、指が止まったことありませんか?
飲み込んだ言葉だったり、イラっとした気持ちを持ちかえる。

そして夜、おさまらない気持ちのままスマホで返信を書く。

あの進め方は違うと思う
その言い方はきつい
私は納得していない

納得できない気持ちの文章が見事に整理されている。
感情的にならないように、事実ベースで書いている。

とはいえ、送信しようとして指が止まる。

既読がついたら?
空気が変わったら?
やり取りが面倒になったら?
明日からの人間関係がこじれたら?

理性を保って削除の繰り返し。
そして、気持ちが納得したものを保存。

下書きフォルダへ。

翌朝、下書きフォルダのメッセージはそのまま。
新しく作り直して短く返信。

「了解です。」

表面上は何も起きてない。
いつも通りの日が繰り返される。

そのメールは消えていない

飲み込んだ言葉は消えない。

次第に相手の何気ない一言に反応するようになるもの。

返信が少し遅れただけで、
「やっぱり、こんな奴なんだな」
と評価ダダ下げボタンを連打。

原因は今回の出来事だけではないよね。
あの未送信メールと同じ。

忘れたつもりでも、感情は保存されている。

積み重ねは爆発の引き金になる

ある日、小さなことで声が強くなる。

前から思ってたけどさっ!どうにかしてよ!!

相手は戸惑う。
“前から”っていつのこと??
そう、何を言っているのかさっぱり分からない。

とはいえ、こちらは忘れたことがない。

送らなかったあの下書きフォルダに保管された一通の山。
単に、処理されなかった心の違和感が、まとめて出ただけ。

心の声の未送信は優しさとは限らない

波風を立てない判断。
空気を読む対応。

それ自体は悪くない。

問題は、本音を処理せず保留にすること。

言わなかった言葉は内部に残る。
出来事を思い出しつつ、自分が自分に圧をかける。
思い出しながら思い出す回数分を蓄積させる。

そんな状況を例えてるなら、
手りゅう弾を握っているようなモノかもしれない。

手りゅう弾は、投げなくても危険。
握り続ければ、いつか落とす。

爆発の原因は、その瞬間ではない。
握っていた時間。

下書きフォルダに心の声が何通ある?

仕事の返信。
パートナーへの本音。
友人への違和感。

未送信は、平和を守った証拠。
同時に、未処理の感情の履歴。

ひとつ思い出したなら、思い出すたびにあなたの中で続く。
爆発したとき、人は「相手のせい」にする。

あの言い方が悪い。
あの態度が引き金だった。

違う。

引き金は軽い。
火薬が溜まっていただけ。

下書きフォルダに溜まった心の声は、
静かに火薬を保管している場所。

増えているなら、関係はもう安全ではない。

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鎌田千穂
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鎌田千穂(産業カウンセラー)

Chi-ho’s studio

組織課題を広い視野で捉え、主体性を持った思考と行動力、公私の均衡を図る自律型人材育成を行うこと。分析・統計による業務改善の解決策を示し、個人の悩みを解き放ち、企業の繁栄に繋げることが専門です。

鎌田千穂プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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