副業ポチ活：高額報酬に見えて、時給の崩壊あるある事件

時給の崩壊あるあるポチ活

── 高額報酬の誘惑が飛び交うSNS。
副業ポチ活に潜む「人間の誤判断バグ」が増えてます。

最近はテレビなど見なくなった昨今。
ただで見る時代は終焉となり、どうせ聞いたり見たりするときも稼げるコトが前提。

そうなると、広告代理店だって新たな手法に取り組みます。

こうした言葉に、
一瞬でも心が動いた経験はありませんか。

プロが取り組むのですから、魅力的に感じないわけがない。
そこに、業界経験者以外でも参入しやすくなった時代ですもの。

これは特別な人だけが引っかかる話ではなく、
多くの働く人が自然に反応してしまう仕組みです。

なぜ“稼げた気”だけが先に立つのか

副業ポチ活でやっていることは、とてもシンプルです。

達成すると表示される
「〇〇ポイント獲得」という数字。

この瞬間、脳は
「収入が発生した」という感覚
を先に作ります。

実際に計算が行われる前に、
期待と満足感だけが先に来るのです。

脳は「時給」を想像しない

実は、人は行動中に信じたことは疑いません。

こうした情報を、ほとんど整理しません。

代わりに意識されるのは
・もう少しで終わる
・ここまでやった
・次はこれをやる
という感覚。

これは行動経済学でいう
認知バイアスのひとつ、サンクコスト効果が働いている状態です。

気づくと残るのは“達成感”と“時間の空白”

数時間後、「結構やったな」という感覚だけが残る。

そのうえ、数字がものすごく増えたような錯覚があるものであるなら、
たとえ小額であっても期待度は高まる。

そこで冷静に換算してみると、
想像していた時給とは大きな差があるわけです。

それでも多くの人が

と自分を納得させる不思議な認知バイアスがかかるもの。
皆しも誰もがハマるのです。

この納得感こそが、
ポチ活が成立する理由です。

これは怠けではなく、判断の錯覚

ここで大切なのは、
「やってしまった自分」に大反省会や落胆をしないこと。

この現象は、
意思の弱さではなく
人間の判断が起こしやすい錯覚だからです。

実際、職場の相談現場でも

という逆転の感覚は、良く経験されているのでは？

産業カウンセリングの時にも、とても多く伺います。

産業カウンセリングの現場で行う視点

私が現場でよくお伝えするのは、
たった2点です。

・実際に使った時間
・現実に得た価値

この事実に基づいて理論的に整理するための2つを並べて見るだけ。
錯覚に溺れた感情と事実が可視化されて切り分けられます。

判断がズレていたのではなく、
見え方が整理されていなかっただけ
だと気づけるのです。

とはいえ、私も含めて疑問を持つ認知バイアスが解かれていない限り

と、考え方に固着していると厳しいですけどねぇ。

人は今日も、気づかないまま判断をズラす

副業ポチ活に限らず、
人は「楽そう」「得そう」に反応します。

それ自体は悪いことではありません。

ただ、
事実を一度並べ直すだけで、
選択はずっと楽になります。

この“判断のズレ”を知っておくことは、
働き方や時間の使い方を守るための
大切な視点です。

最後に

今日もどこかで、
「得した気がしたまま時間だけ溶ける」
とても人間らしいバグが、あちこちで起動しています。

とはいえ、気づけた人から、
時間の使い方は少しずつ取り戻せます。

自分のバグは気が付かない。
だからこそ、自分は大丈夫だと思っていても産業カウンセリングがおススメ。

どっぷりと浸かりこんで、溺れている自分がボロボロと出てきます。