“カチン”ときた時、心の奥底にある自分の気持ち

鎌田千穂

鎌田千穂

テーマ:心のあり方のヒント

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そんなことで怒るの?って言われて「はぁ!?」って思った
考えすぎじゃない?って言われて、「なにがわかるってのよ??」ってイラってした
言い方の問題でしょ?って伝えられて「あなたに言われたくない」ってムカついた

相手から言われて、心のどこかが“カチン”と反応したことがありませんか?

怒るほどじゃないけれど、なんだか引っかかる。
笑って流せばいいのに、なぜかモヤモヤする。

それは、ただのわがままでも、気にしすぎでもなくて——
自分の感じ方が、ちょっと置き去りにされたような感覚なのかもしれません。

今回は、「カチンとくる会話」の奥にある、
わたしたちの感受性や距離感について書いていきます。

「カチン」は、怒りじゃなくて“違和感”のサイン

“カチン”とくるときって、
それは必ずしも怒っているわけじゃない。

むしろ、自分の中の大切な感覚が、
雑に扱われたように感じたときに起こる違和感かもしれません。

たとえば
「そんなこと気にする人いるんだ?」
→ 感受性を“変わってる”扱いされた気がする


「まあ、年齢的に仕方ないよね」
→ 経験や成熟が“衰え”にすり替えられた気がする


「察してくれると思ってた」
→ 察しなかったことを、責められたように感じる


こうした“カチン”としたときって、
自分の考え方に対して否定されたと感じたときのサインなのかもしれません。

「カチン」を無理に流すと、自分の気持ちが置き去りになる

気にしすぎかな
流せばよかった
大人げなかったかも

そんなふうに、自分の“カチン”を無理に流してしまうと、
自分の気持ちが、少しずつ置き去りになっていく。

  • 本当は大切にしたかった感覚
  • 本当は守りたかった距離感
  • 本当は伝えたかった違和感


それらを「まあいいか」で片づけてしまうと、
自分の感じ方が、だんだん扱いにくくなっていく。

そして、誰かとの関係だけでなく、自分との関係も、少しずつ遠くなる。

「カチン」の奥にあるものを、そっと見てみる

“カチン”ときたとき、まずはこう問いかけてみるといいかもしれません。

  • 何が雑に扱われたように感じたんだろう?
  • どんな感覚が踏まれた気がしたんだろう?
  • 相手に何を認めてもらいたかったんだろう?


こう言った疑問は、怒りを整理するために良いもの。
また、自分の感じ方を、もう一度省みるきっかけになります。
そして、そのことを通じて自分を整えることにもつながる。

「カチン」を伝えるかどうかは、関係の質で選べばいい

“カチン”を感じたからといって、すぐに伝える必要はありません。
とはいえ、伝えないままにしておくのも良くない。
次第に人間関係の中に小さなズレが積み重なっていくからです。

だからこそ、こう考えてみる

  • この人との人間関係に、「カチン」としたことを伝える必要性があるか?
  • この違和感を伝えることで、お互いの関係が育つ可能性はあるか?
  • 伝えずに距離を置く選び方は、自分にとって自然か?



“カチン”を伝えるかどうかは、
怒りの強さではなく、関係の質で選べば判断がしやすいものです。

まとめ

“カチン”とくる会話。
それは、ただの怒りではなく、
自分の感じ方が、ちょっと置き去りにされたときの静かなサイン。

そのサインを無視せず、自分の気持ちに問いかけてみる。
そして、伝えるかどうかは、お互いの関係の質で選ぶ。

“カチン”の奥にある自分の感覚を、
ちゃんと手元に戻してあげること。

それが、自分との関係を整え、
誰かとの関係を育てていく、静かな始まりなのかもしれません。

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鎌田千穂
専門家

鎌田千穂(産業カウンセラー)

Chi-ho’s studio

組織課題を広い視野で捉え、主体性を持った思考と行動力、公私の均衡を図る自律型人材育成を行うこと。分析・統計による業務改善の解決策を示し、個人の悩みを解き放ち、企業の繁栄に繋げることが専門です。

鎌田千穂プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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