断る練習をしてみる

鎌田千穂

鎌田千穂

テーマ:心のあり方のヒント

バナー

“いい人”として過ごしてきた時間は、誰かの期待に応えることで埋まっていた。

頼られること
空気を読むこと
予定を合わせること

時には自分の時間を割いてまでやってしまう。
それがいつもやっていた事だったし、当たり前だって思っていた。
ですが、人っていうものは、その恩恵を当たり前にしてしまう生き物なんですよ。

だからこそ、少しずつその役割を解いて、自分の時間を作ってみる。
次にやってくるのは、その時間をどう活かすかという壁。

予定表を見れば、なぜか“他人優先の希望カレンダー”になっている。

「断る」って、こんなに難しかったっけ?

今回は、断るかどうかを選択する力を、どう育んでいくかを書いてみます。

断ることがこわいのは、関係を壊したくないから

断ったら嫌われるかも
申し訳ないと思われるかも
わたしが我慢すれば済むことだから

そんなふうに感じてしまうのは、関係を大切にしてきた証。

だからこそ、断ることが「壊すこと」のように感じてしまう。
ですが、断ることは、関係の質を整えることでもある。

自分の時間を守ることは、相手を拒絶することではなく、
自分との関係を大切にすること。

それに、断ったあとに「ちょっと気まずい」と思う自分がいたら疑問を持ってくださいね、
向き合っていくことが、断ることを育む一歩。

断る練習は、言葉の選び方から始まる

断ることがこわいときは、まず「どう言えばいいか」がわからない。
だからこそ、断る言葉の練習が必要になります。

たとえば

  • 次回に都合が合えばぜひ!
  • 残念です~。また声をかけてください。
  • 楽しそうな機会に参加できずに辛い。皆さんで楽しんでくださいね!
  • お声掛けありがとうございます。今日はパスします!

という感じで、10回に一度は顔を出す程度にしてもいいんですよ。

断ることは、関係を壊すことではなく、境界を整えること。
無理をする必要もありません。

そしてその境界は、相手との距離感をちょうどよく保ってくれることが良い感じ。

断ることで、自分の時間が育っていく

断ることができるようになると、
自分の時間が少しずつ“自分のもの”になっていく。

  • 「誰かの予定」ではなく、「自分のペース」で動ける
  • 「やらなきゃ」ではなく、「やりたい」で選べる
  • 「誰かの期待」ではなく、「自分の感覚」を信じられる

最初はそわそわするかもしれません。
「断ってしまった…大丈夫かな…」と気にしてしまうこともあるかもしれません。

ですが、何度か練習してみると、意外と世界は崩れない。
むしろ、ちょっと広がる。
気持ちも軽くなる自分が育まれます。

断りすぎると成長の芽を摘んでしまうこともある

断ることは、自分の時間を守るために必要。
でも、すべてを断ってしまうと、世界との接点が減ってしまうこともある。
たとえば:

  • ちょっと面倒だけど、やってみたら意外と楽しかった
  • 断ろうと思ったけど、話してみたら価値観が変わった
  • 苦手だと思ってたけど、やってみたら自信につながった

こうした経験は、“断らなかったからこそ得られたもの”。

だからこそ、断るかどうかを選ぶときには、

「今の自分にとって、これは守るべき時間か、育てるべき時間か」

という判断基準を持つことも大事。

まとめ

“いい人”をやめて、自分の時間を作ったあと、
次に必要なのは、その時間を守ること。

断ることは関係を壊すことではなく、
自分との関係を整えることでもある。

言葉の選び方から始めてみる。
小さな断り方を練習してみる。


そしてときには、「受け取ってみる」ことも選んでみる。
その選び方が、これからの自分の時間と関係の質を変化させていきます。

\プロのサービスをここから予約・申込みできます/

鎌田千穂プロのサービスメニューを見る

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

鎌田千穂
専門家

鎌田千穂(産業カウンセラー)

Chi-ho’s studio

組織課題を広い視野で捉え、主体性を持った思考と行動力、公私の均衡を図る自律型人材育成を行うこと。分析・統計による業務改善の解決策を示し、個人の悩みを解き放ち、企業の繁栄に繋げることが専門です。

鎌田千穂プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

業務改善と人材育成のプロ

鎌田千穂プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼