人間の心の成長を妨げる9つの弊害

今日は、意識されない選択に宿る感覚の話をしていきましょう。
あなたの日々の選択は、あなたの意志で選ばれています。
あなたの今も、自分の選択が育んだ。
その根底には、あなたが “幸せになりたい!” と強く願ったからこその今なんです。
目次
「なんとなく」には、理由がある
「なんとなく」にちょっと目を向けて、理由を探ってみましょう。
カフェでコーヒーを選ぶとき。
メニューをじっと見て、なんとなく今日は「ラテ」じゃなく「アメリカン」。
新しい服を買うとき。
「好きな色」より「今日はなぜかこれに惹かれる」。
人の誘いを断るとき。
はっきりと理由はなくても「今はちょっと違うかもしれない」と感じる。
そんな、“なんとなく選ばなかったもの”に、
私たちは無意識のうちに自分の状態や関係性を映しているのだと思います。
1. 意識されない選択は、感覚の鏡
選ばなかった理由を言語化できることは少ないです。
ですが、それを見つめてみると——
- 疲れていたから、軽いものを手に取った
- 余裕がなかったから、気になる人に返信を控えた
- 本音を見せる余白がなかったから、丁寧な言葉を選んだ
選ばなかったことには、自分自身の状態が映っている。
そしてそれは、単なる回避ではなく、今の自分を守る選択だったのかもしれません。
2. 「それを選ばなかった私」を否定しない
産業カウンセラーとして感じるのは、
うまくできなかった
断ってしまった
選ばなかった
ことへの罪悪感を抱える人が、とても多いということ。
けれど、その“選ばなかった背景”には、
そのときのエネルギー、タイミング、関係性の温度etc…。
そんな今の自分を守るための感覚が働いているもの。
どれも、見えないけれど確かに作用しているのです。
だからこそ、自分の選ばなかったものにも、意味を与えていい。
それは、自分を理解するきっかけ到来です。
3. 選ばれなかったことも、“その人らしさ”を語る
人間関係においても、選ばれなかったことがありますね。
相談相手に選ばれなかった…。
採用されなかった…。
声をかけられなかった…。
誘われなかった…。
それは寂しさでもあるけれど、
必ずしも「価値がない」とか「信頼されていない」といった意味ではありません。
相手もまた、何かしらの感覚で選ばなかっただけ。
それを無理に解釈せず、押し返さず。
その“選ばれなさ”を受け取る余白があることって大事。
そのことで、関係性はまた別の角度から立ち上がっていくのです。
まとめ:選ばなかったことにこそ、自分への理解が宿る
選ばれなかった、選ばなかった、選ばせなかった。
そのすべてに、静かな“わたしの輪郭”が浮かびます。
「なんとなく」の奥には、理由があるんです。
そしてそれは、言葉にならないまま、あなたをそっと支えてくれている。
今の選択が、次の選択への種になるような機会の一つ。
選ばなかったという感覚さえも、大切にしていいんです。
次回は…
Vol.6|その言葉、誰のために選びましたか。
“配慮”という名の置き方のゆらぎへ続きます。
「気を使って選んだつもり」が、時に相手との距離を生むこともある。
“配慮のつもり”と“本当に届くことば”のすれ違いを、静かに俯瞰しましょう。



