“優しさ”がしんどくなるとき

4月からもうすぐ3か月。
新入社員も仕事を覚え始めて慣れてきて、自分もそろそろ落ち着いてきたころでは?
そうなってくると、毎年のお約束のように、今時期から増えてくるのは、ハラスメント疑惑についてのお話。
とにかく多くなるんですよ。
今時期に増える内容は下記。
教えてくれない
聞いてくれない
上司のくせに、頼りない。
〇〇なんだから、できて当たり前でしょう?
△△なんだから、~してくれて当たり前!
なんて自分の出来・不出来を棚上げして、相手に求める自分の理想を押し付け始める時期なんです。
そして、その結果が生み出すものは、ハラスメントなのです。
もしも、あなたがそう思うことがあるのなら、このページに訪れたのもご縁ですね。
そんな、あなたに届けるお話です。
目次
「ハラスメント」と聞くと、つい「上司が怒鳴ってるだけ」とか思いがち。
ですが、実際はそれだけじゃありません。
部下や同僚からの「無理なお願い」や、ちょっとした言葉が必要以上に胸に響いてしまうこともあるんです。
つまり、職場の悩みは一方向だけではなく、いろんな視点から考える必要があるということ。
ここでは、
- パワーハラスメントの基本的な定義を今一度原点に戻る情報提供。
- 上司だけでなく部下や周囲の言動
- 心の中で「こんなはずじゃなかった」と感じてしまう
そういった場合についてお伝えしていきます。
1. パワーハラスメントとは?
パワーハラスメントは、まるで予告なしに飛んでくる。
基本的な3条件を満たす場合に成立します。
① 職場内での上下関係や力のズレが背景にある言動
② 業務上、必要な範囲を明らかに超えた、不適切な要求や指示
③ その結果、働く環境が台無しになり、心身に悪影響を及ぼす
なお、正当な業務指示や適切なアドバイスは、パワハラスメントには含まれません。
下記をご参考に。
明るい職場応援団:ハラスメントの定義
https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/foundation/definition/about
2. 「職場」とはどんな場所?
「職場」はオフィスの机だけではありません。
出張先や社用車内、取引先との会議室、さらには懇親会や通勤中のひとときまで。
―仕事モードに入っていれば、どこもが「職場」と言えます。
そのため、日常のあらゆるシーンで快適さを保つ努力が必要。
ちょっとした違和感も大切に受け止め、改善のヒントに変えていきたいですね。
3. 労働者―守るべき全員の笑顔
労働者とは、正社員だけでなく、パートタイム、契約社員、派遣社員まで、職場で働くすべての人のこと。
昼夜を問わず奮闘する仲間たちは、皆平等に安心して働ける環境を享受すべきこと。
どんな立場であれ、互いにリスペクトすることが大切です。
4. 上司からも部下からも起こっているハラスメント
一般的に「上司からの一喝」として語られることが多いもの。
ですが、実は部下や同僚からの言動も、場合によってはハラスメントとなりえます。
- 上司が過剰に叱責するケース
- 部下が「このやり方でなければ!」と無理強いする場合
- 同僚同士で、集団で行動を押し付ける状況
どちらの場合も、相手が抵抗しにくい圧力が働いているなら、健全なコミュニケーションとは言えないところ。
立場を超えた配慮と、建設的な対話が必要です。
5. 必要な指示と「やり過ぎ」の境界線
業務上求められる指示には明確な範囲があります。
ですが、そのラインを超えた場合は問題行動となります。
たとえば、全く業務に無関係な説教や、業務の目的を大きく逸脱した要求、またはその言動が頻繁に、または極端な方法で繰り返されるとしたら。
―それはもはや、ただの「指示」ではなく、ハラスメントの域に入ります。
ここでは、状況や業界の常識、さらには働く人の属性や心身のコンディションを冷静に見極めることが求められます。
6. 就業環境への影響―心地よさは基本
パワーハラスメントが及ぼす影響は計り知れず、たった一度の衝撃的な言動が翌日の出勤意欲を奪うほどのダメージを与えることもあります。
平均的な労働者が「これは耐えられない」と感じるなら、すでに環境が深刻に傷ついている証。
私たちは、温かいコミュニケーションと明確な基準に基づいた対応で、職場の笑顔を守りたいものです。
7. 被害妄想との境界―感じ方の多様性と注意点
実は、すべての「ハラスメント」の申し立てが客観的な事実に基づいているとは限りません。
場合によっては、被害妄想的な傾向を持つ人が、些細な言動を大袈裟に解釈してしまうことも。
こうしたケースでは、本人の内面での不安や過去の体験が影響している場合もあります。
ですが、同時に客観的な判断基準で「本当に業務上必要な範囲」を超えているかを検証する必要があります。
ここで大切なのは、すべての声に耳を傾けつつも、冷静な評価と専門家の助言を得る姿勢。
感情と事実をしっかり分け、健全な対話を通じて職場全体で解決策を見出していくことが鍵となります。
まとめ
パワーハラスメントは、上司や部下、さらには時に過剰な自己防衛から生じる誤認まで、さまざまな形で現れます。
必要な業務の指示と、行き過ぎた要求との間には明確な境界線が存在し、それを守る取り組みが不可欠。
また、被害妄想的な傾向からくる誤認も決して無視できない要素ですね。
こうした場合でも、冷静な事実確認と、産業カウンセラーなど専門家のサポートを得ながら、全員が安心して働ける環境を築くことが目標です。
みんながちょっとしたユーモアと共感を大切に、笑顔で過ごせる職場づくりに貢献できるよう、日々のコミュニケーションを磨いていきましょう。



