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思い込みと偏見による歪み:拡大解釈と過小評価

鎌田千穂

鎌田千穂

テーマ:心のあり方のヒント

チホズスタジオ
産業カウンセラーの鎌田千穂です。
福岡市でオンラインや訪問を中心としています。
事業内容は産業カウンセリング及びコンサルティングサービスです。
チホズ文字分析による、人材分析及び提案も行っています。
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前回の記事で「マイナス化思考」について紹介しました。
今回は【思い込みと偏見による歪み】の一つ、「拡大解釈と過小評価」について。

この思考パターンは、出来事や状況を過度に拡大解釈したり、反対に過小評価したりする傾向があります。
では、さっそくこのテーマを解説します!

拡大解釈と過小評価とは?

拡大解釈とは、小さな出来事や失敗を必要以上に重大な問題として捉えること。
反対に、過小評価は成功やポジティブな出来事を軽視し、その価値を低く見積もること。

この心の模様だった場合、虫眼鏡で小さなアリを巨大な怪獣に見立てる一方で、宝石の輝きをサングラス越しに見るようなものです。

どんなことなのかを例えて言うなら
仕事の場面だと・・・。
プレゼンテーションで一つのスライドを間違えただけで、「もうこのプロジェクトはダメだ」と考える拡大解釈。
同時に、上司からの高評価を「ただの社交辞令」と過小評価する。
結果、自己評価がどんどん低くなります。

家庭の場面だと・・・。
夕食の一品が少し焦げただけで、「私は料理が全然できない」と思う拡大解釈。
そして家族からの「美味しかったよ」という言葉を「気を遣っているだけ」と過小評価。
その際、自分の気持が最優先。
結局は自らが率先して家庭内の雰囲気がギクシャク。

友人関係だと・・・。
友人が約束を忘れたことを「もう私たちの友情は終わりだ」と捉える拡大解釈。
一方で、友人が毎回支えてくれることを「当然のこと」と過小評価する。
当たり前と思っていると次第に友情が希薄になってしまいます。

拡大解釈と過小評価の背後にある心理

この思考パターンの背後には、自己防衛の心理や過去の経験が影響していることが多い。
失敗や批判を恐れるあまり、最悪のシナリオを考えてしまうことがあります。
また、成功や称賛を受け入れることが難しい場合、その価値を過小評価してしまいます。

影響と対策

ストレスを掛け算で倍増させる

拡大解釈と過小評価はストレスを増大させてしまいます。
「これで大丈夫かも?いや、こんな予期せぬことがあるかもしれない」という、かもしれない思考が堂々巡りを始めることで、常に最悪の結果を想像し続ける。
考える時間だけを優先することで心身の健康に悪影響を及ぼします。

ストレス解消法は身体を動かすこと。
考える時間が豊富にある人が沼る。
体を動かすことに没頭することがオススメ。

自尊心の低下

理想の自分を思い描き、気がつくと誰にも求められていない「誰もが羨ましがるような自己満足の自分」を目指しています。

そうすると、現実の自分と比べて「まだまだ、こんなもんで喜んではいけない」と上手くいったことなどに目もくれず自分のことを過小評価。
そのことで自己評価を低下させます。

大切なことは、自分の努力や成果をしっかり認識すること。
自らの力で自己肯定感を高めることが大切です。

人間関係の悪化

拡大解釈と過小評価は人間関係にも悪影響を及ぼします。
相手の言動を誤解し、関係がギクシャクしてしまうことが多い。

あなたの感情は必要ありません。
相手の気持ちや言葉を素直に受け止めること。
そして、猜疑心なく相手の意図や状況を理解しようとする姿勢が大切なのです。

拡大解釈と過小評価の良い面

拡大解釈と過小評価にも、良い面があります。

例えば、リスク管理能力が向上し、予期せぬトラブルに対処しやすくなります。
また、過度な期待を持たずに現実的な目標を設定することができます。

このように、気持ちよく生活できるように良い側面を自分の味方にすること。
そのことで、正しく捉えることが出来て、自分自身の対策を講じることができます。

拡大解釈と過小評価を良い側面に変更するアプローチ

バランスを取る

拡大解釈と過小評価を変えるためには、バランスを取ることが大切。
素直な視点で感情を横に置き、出来事をしっかりと評価。

出来事を通じて生じた否定的な気持ちを冷静に分析。
早い段階で現実的な視点を持つことができます。

メタ認知を育てる

メタ認知とは、自分の認知活動を客観的に捉え、評価し、制御する能力を指します。
やり方は、第三者のように自分の認知能力を高い次元から客観視することで、冷静な判断を保つことができるのでオススメ。

自分の思考パターンに気づき、それを客観的に捉えるメタ認知を育てること。
定期的に自分の思考を振り返り、偏った認識を正すことが大切です。

プロフェッショナルのサポート

認知行動療法など、プロフェッショナルのサポートを受けること。
拡大解釈と過小評価の起動修正ができます。
産業カウンセリングを通じて、自分の思考パターンを見直すと更に良いですよ。

拡大解釈と過小評価まとめ

拡大解釈と過小評価は、私たちの認知を歪め、ストレスや自尊心の低下、人間関係の悪化を引き起こす思考パターン。

ですが、バランスを取ることやメタ認知を育てることで、これらの歪みを改善することができます。

さてさて、次回のエピソードでは、【思い込みと偏見による歪み】の「レッテル貼り」について詳しく見ていきます。
どうぞお楽しみに!

拡大解釈と過小評価 ショート動画
https://youtu.be/P7P-a4l-bRQ

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専門家

鎌田千穂(産業カウンセラー)

Chi-ho’s studio

組織課題を広い視野で捉え、主体性を持った思考と行動力、公私の均衡を図る自律型人材育成を行うこと。分析・統計による業務改善の解決策を示し、個人の悩みを解き放ち、企業の繁栄に繋げることが専門です。

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