毎日を『いい気分』にする心のクセ
チホズスタジオ
産業カウンセラーの鎌田千穂です。
福岡市でオンラインや訪問を中心としています。
事業内容は産業カウンセリング及びコンサルティングサービスです。
チホズ文字分析による、人材分析及び提案も行っています。
前回の記事では認知の歪みの種類とその分類の中でお伝えした認知の歪みの中で、今回は【極端な自己基準による歪み】の「こうあるべき思考」について詳しく見ていきます。
「こうあるべき思考」は、自分や他人に対して過度な期待や理想を持ちます。
ですが、適度な「こうあるべき思考」でも過激な「こうあるべき思考」でも成長促進になるのは確かなこと。
過激になりすぎてしまったために、心が満たされないと強いストレスや不満を感じる思考パターンに陥っていることに気がつくとステージアップの兆しです。
「こうあるべき思考」を賢く使い分けて、成長促進につながっているのか認識のヒントになればと。
では、さっそくこのテーマを掘り下げてみましょう!
「こうあるべき思考」とは?
べき思考とは、「~すべき」「~しなければならない」と自分や他人に対して厳しい要求を持つ思考パターン。
「完璧に仕事をこなさなければならない」
「家事を全部一人でやるべきだ」
といった考えがこれに当たります。
どんなことなのかを例えて言うなら
仕事の評価だと・・・。
「毎日定時に帰るべきだ」と思い込む。
残業がちょっとでも発生すると強いストレスを感じる。
人や物事が予想どおり順調に動き、結果も自分の思った通りになると思い込む。
家庭の場面だと・・・。
「家は常にきれいに保つべきだ」と考え、掃除が行き届かないと自己嫌悪に陥る。
まるで、家が毎日雑誌の表紙を飾る必要があると感じるようなものです。
LINEの場面だと・・・。
「友人のLINEにはすぐに返信すべきだ」と感じ、すぐに返せないときに責められているような錯覚に陥り、強い不満やストレスを感じる。
まるで、友人のために自分が24時間365日、専属オペレーターであるべきだと思い込むようなものです。
そうですねぇ。
料理のレシピを例えて言うなら、
適度な「こうあるべき思考」は、
料理作りを楽しむべき。あっという間に時間が過ぎ去り、知らぬ間に成長している。
適度な「こうあるべき思考」は、
レシピ本どおりに完コピ。美味しいかは二の次で、動画や写真通りを目指す。
ってイメージでしょうか。。。
ですが、どちらもスキルアップしていることは間違いないのです。
楽しいか追い込むかの違いだけですよ。
過激な「こうあるべき思考」がもたらす影響
過激な「こうあるべき思考」は、私たちの心に様々な影響を与えます。
具体的には以下のような影響があります。
ストレスの増大
過激な「こうあるべき思考」は、ストレスを増大させる原因となります。
仕事や家庭での小さな出来事に対しても過度に反応し、ストレスが増大します。
自尊心の低下
べき思考により、自己評価が低くなることがあります。
期待通りに行動できないと自己嫌悪に陥り、自尊心が低下することがあります。
人間関係の悪化
過激な「こうあるべき思考」は、人間関係にも悪影響を及ぼします。
友人や家族に対して過度な期待を抱き、それが満たされない時に不満を感じる。
そして、いわずもがな関係が悪化することに。
過激な「こうあるべき思考」を変化する秘訣
できなかったことへの利点やラッキーなことを見つめる
べき思考を変化するには、発想を拡大する柔軟な視点を持つことが一番。
物事を絶対的な基準で見るのではなく、柔軟な考え方を取り入れてみる。
「今日はちょっと疲れているから、家事は少し手を抜いてみる。そのことで利点って何がある?」と考えてみると心も軽くなります。
自分への思いやりセルフトーク
自分自身に対して優しい言葉をかけることも大切。
「今日のわたしはいつもよりも〇〇を頑張った!ちょっと休もう。そして次のステップに進もう!」と発想の転換。
自己評価を改善することができます。
「今日は休むことが最高の成果だよ」と自分にご褒美をあげる感じです。
認知行動療法を取り入れる
チオズスタジオでは、認知行動療法を取り入れ、べき思考に気づき、過激な「こうあるべき思考」に着目し、楽しみながら成長促進していく適度な「こうあるべき思考」にステージアップするようサポートをしています。
過激な「こうあるべき思考」は、自分自身に当然のことだと決めつけていることもあり、おかしいこととは気が付かないもの。
自分の思考パターンというものは、自己流というものを信じて疑わない状況は誰しも同じこと。
簡単にステージアップ出来たら誰も悩むことなんてないものです。
腹を据えて、心を軽くするための思考の癖に向き合いましょう。
まとめ
過激な「こうあるべき思考」は、私たちの心に大きな影響を及ぼす思考パターン。
過激になりすぎて、心が満たされないと強いストレスや不満を感じる思考パターンに陥る方のなんと多くなってしまっていることか。
とはいえ、適度な「こうあるべき思考」でも過激な「こうあるべき思考」でも成長促進になるのは確かなこと。
「こうあるべき思考」を賢く使い分けて、成長促進につながっているのか認識する機会を作ってくださいね。
次回のエピソードでは、【思い込みと偏見による歪み】の「心のフィルター」について詳しく見ていきます。
お楽しみに!
適度な「こうあるべき」過激な「こうあるべき」ショート動画
https://youtu.be/eusCDnUxBrI