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続編:アンコンシャスバイアスの種類

2024年5月29日

テーマ:心のあり方のヒント

コラムカテゴリ:ビジネス

チホズスタジオ
産業カウンセラーの鎌田千穂です。
福岡市でオンラインや訪問を中心としています。
事業内容は産業カウンセリング及びコンサルティングサービスです。
チホズ文字分析による、人材分析及び提案も行っています。

前回はアンコンシャスバイアスの影響についてお話ししました。
今回は、バイアスの続きについて。
日常のあらゆる場面に潜むバイアスを知ることで、気づかないうちに持ってしまう偏見や思い込みに対処できるようになりますよ。
アンコンシャスバイアス

多数派同調性バイアス

「多数派同調性バイアス」について。
これは、組織や団体の中で、多数派の意見や行動に無意識に同調してしまう傾向のこと。
いわゆる「同調圧力」にも関連しています。

具体例

会議での多数決: 議論の末、最終的に多数決で決めることが多いもの。
ですが、実は少数意見に貴重な視点が含まれているかもしれません。
コンプライアンス違反:周りのメンバーがやっているからといって、自分も同じようにコンプライアンスに違反する行動を取ってしまうことがあります。
このバイアスを避けるためには、自分の意見をしっかり持ち、周囲に流されないようにすることが大切。

権威バイアス

次に「権威バイアス」です。これは、社長や部長などの権威ある人物の言うことを、無条件に正しいと信じてしまうことを指します。

具体例

顧客対応の盲信: 部長が「こうすればいい」と言ったことに対し、状況に関係なくその指示に従ってしまう。
専門家の意見を検証しない: 専門家の意見をそのまま受け入れてしまい、他の可能性や意見を考慮しない。
権威のある人物の意見も、時には誤っていることがある。
常に状況に応じて検証する姿勢が必要です。

ステレオタイプバイアス

「ステレオタイプバイアス」は、性別や国籍、年齢などの属性に基づいて固定観念を持ってしまうこと。

具体例

外国人労働者に対する偏見: 「外国人労働者は時間管理ができない」という思い込み。
女性に対する固定観念: 「女性は感情的だからマネジメントが難しい」という考え方。
ステレオタイプは偏見を助長し、個人の能力を正当に評価するのを妨げます。

アインシュテルング効果

「アインシュテルング効果」は、従来の考え方や対応方法に固執してしまうバイアス。

具体例

マニュアル通りの対応: イレギュラーな事態が発生しても、マニュアル通りにしか対応できない。
過去の成功体験にこだわる: 市場が変化しても、過去の成功体験に固執して柔軟に対応できない。
新しい視点や方法を取り入れることが、変化の激しい現代では特に重要です。

慈悲的差別

最後に「慈悲的差別」です。これは、好意や慈悲から生じる差別や思い込みのことです。
特に女性やシニアに対して多く見られます。

具体例

力仕事を任せない: シニアだからといって、力仕事を任せない。
妊娠中の女性への配慮: 妊娠中の女性が希望しても、残業をさせない。
「良かれと思って」の行動が、本人にとっては差別や不公平な扱いとなることがあります。相手の意向を尊重することが大切。

まとめ

アンコンシャスバイアスは、誰もが無意識に持ってしまうもの。
ですが、これに気づき対策を講じることで、より公正で多様性を尊重した環境を作ることができます。
次回は、職場で一番影響があるバイアスについて。
また、どう対処するかについてお話しします。
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この記事を書いたプロ

鎌田千穂

業務改善と人材育成のプロ

鎌田千穂(Chi-ho’s studio)

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