イベント開催の舞台裏:見えない労力と時間
チホズスタジオ
産業カウンセラーの鎌田千穂です。
福岡市でオンラインや訪問を中心としています。
事業内容は産業カウンセリング及びコンサルティングサービスです。
チホズ文字分析による、人材分析及び提案も行っています。
部下の育成方法として、よく耳にするのが、「コーチング」と「ティーチング」です。
これらの言葉、聞くとなんだか似ているような気がします。
ただ、実際のところ、違いは何か知りたいと言われる方も多いもの。
今回は、「コーチング」と「ティーチング」の意味の違いをお届けします。
コーチング vs ティーチングのおさらい
コーチングの意味
「コーチング(coaching)」とは、馬車で目的地に運ぶことから派生しています。
つまり、「人(ここでは部下)が目標に向かって進むのを支援する」という意味。
基本的には一対一で行い、相手の話にじっくり耳を傾け、適切な質問をして相手自身が答えを見つけるよう手助けします。
ティーチングの意味
一方、「ティーチング(teaching)」は、教えることです。
先生が生徒に知識や技術を教えるようなイメージです。
職場で言うならば経験豊かな人が自分の持っているものを相手に伝授します。
ルールや共通の認識などを伝えるのに向いています。
コーチングとティーチングのメリット・デメリット
コーチングのメリットとデメリット
コーチングの最大のメリットは、部下が考える習慣を身につけることができることです。
これは、未来の予測が難しい現代社会で、自立型人材が求められる中で大きな利点。
部下が自分で答えを見つけることで自信をつけ、企業にとっても新しいアイディアが生まれる可能性があります。
ですが、成果がすぐに出ず時間がかかることや、大勢を対象にできないなどのデメリットも背中合わせ。
また、ゴールがずれてしまうことで、伝えていた情報が行方不明になることも。
ティーチングのメリットとデメリット
ティーチングのメリットは、短時間で大切な情報やスキルを伝授できることや、大勢を一度に育成できること。
ですが、教える側の知識以上のものを伝えるのは難しいもの。
その上、時代の流れに取り残されたモノであるなら、企業存続が危ぶまれます。
部下が自ら考える習慣が身につかないなどのデメリットも。
元々が企業体質は合理的判断、忖度、許可が中心。
指示命令に従い、言われたことだけやっておけば良いと思うことの連続なので、自らが考える機会は失われがちになります。
教える側の忍耐力も問われるので、途中で力尽きて遭難していることも多々。
コーチングとティーチングの使い分け、賢者の選択
以上のように、コーチングとティーチングにはそれぞれのメリットとデメリットがあります。
とはいえ、適切な手法を使い分けようと思っても、即断即決の対応が必要。
状況に合わせて、未来を見据え、ブレの内容に対応することは、心の基礎がしっかりしているからこそできるもの。
以前の採用では、もともとの基礎ができている方を抜粋採用していました。
そのこともあり、現在の社員教育には「できて当たり前」のことは組み込まれていません。
ですが、時代は変わりました。
その基礎が違う方向に変わってのですから、これまでの方法がマッチするわけもなく。
また、世界観が狭い方々の中では、思い込みと先入観による自分の常識論が先行。
そのような心の壁があるのですから、自分の咀嚼できる言葉しか残らないことが多々。
管理職も同様に、接する人数が増えれば増えるほど、その他大勢の一人として対応してしまいがちです。
それぞれに合わせた反応を見ていきながら、やり方を変えることが求められています。
まとめ
部下を育てる際には、時には真剣な顔で教えることも必要。
ですが、いつも真剣な顔で、常に口が「への字」になっている方の側で働いている人は息が詰まるし、窮屈で仕方ありません。
また、一人で何でも出来るスーパーマンを誰もが求めていません。
組織というのは、役割分担をして協働で仕事を進めるもの。
一人で何役もできる方がいるところでは、その人がいなくなると組織が崩壊しています。
だからこそ、時にはちょっぴりユーモアを交え、情報共有の中で作業効率を見直すことも効果的なのかもしれませんよ。
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