優しい人が抱える悩み:依存体質の人々との関係 後半
組織の中に入れず、一人で抱え込む
カウンセリングや組織内の相談で、
「協調できずにチームの中に入れない」
という内容を聞く機会が圧倒的に増えています。
それは、「組織の中に入れず、一人で抱え込む」ことにつながります。
最近は新卒採用者からのお話で上記の内容が圧倒的に増えています。
その根本的なところに、仲間に入れないことは怖いという感情があり、子どものころの経験が影響しているようです。
その大きな要因として、いじめや仲間外れ。
今のいじめは携帯やメールなどのIT機器を使って情報通信するので、昔と違って陰湿で、表に出ることが少ない上に、いじめにあっている本人も平静を装い、連鎖的な状態を防ぐためにも、いじめにあっていることを悟られないようにしていることもあります。
陰湿さは陰で広がり、誰かが、誰かの気に障ったことを言ったとすると、一週間以内に孤立し、そのことに対して、何らかの陰湿な制裁を加えられているようです。
場の空気を読む事で、組織の一員となる小学校時代
小学校時代からのそのような経験は、
連帯感を持てない人間は、「空気を読めない社会のはみ出し者で、ダメな人間」だという暗黙の考えに縛られてしまいやすくなります。
そして、その子たちが新入職員として入社した場合、一番に「仲間には入れないとダメな自分」「思ったことを口に出してはいけない」と勘違いしやすくなってしまっているのではないでしょうか。
私は、カウンセリングを通じて話し方の練習を行います。
心に壁がある世代の方々のバイアス撤去が上手くいった時は、
「自分の伝え方を工夫すれば、自分が考えたことや思ったことを言ってもいいんですね!?」というセリフと、同意を求め、やっていいんだよと言ってもらえることで、私に許可を得て、自分に許可を下す言動が心に深く心に残ります。
手段や方法や、何かしらのルールを前提にすることや伝え方に工夫が必要ですが、感じたことや思ったことを言っていけないことはありません。
誰かの許可をもらわなければ、自分が思い込んでいたルールにいつまでも縛られて、羽ばたけないので巣立てない傾向がみられる現世代の方々。
何をしたいのかわかっていたけど、理想と現実のはざまで立ち直れず潰れてしまっています。
その要因に、「協調できずにチームの中に入れない」ことから、
「組織の中に入れず、一人で抱え込む」という事があるのではないでしょうか?
カウンセリングを通じて、子どもの頃からの在り方に見直しが必要な時代となっていると強く感じ、私が出来ることは何か、そのことに全力で手を差し伸べられはしないかと考え込んでしまいます。