新入社員の育て方は継続的なフォローが鍵
私の経験の集大成と言えるのは、
独立前の3年間のコンタクトセンター時代の経験が私を大きく育てました。
思考整理とモチベーションコントロール
そのきっかけは、3か月の離職が81%、
半年後には教育した新人が全ていなくなるという前代未聞事実を目の当たりにし、
その企業の人材育成や業務改善のコンサルティングを行い、
想い描く未来を実現するための思考整理による
モチベーションコントロールの重要性に気がついたおかげです。
漠然とした未来をリアルにかつ、具体的に手に入れるために、
自分自身が無意識・無自覚で行動している
「自分の世界を理解する」思考の整理をすることが、
人材の質を上げ、自らが望んでやる気を出すことが可能になることに気がついた貴重な経験です。
自らの力でモチベーションを維持管理できるように、
あらゆるノウハウを習得するために学びを深め、
OFF-JTからOJTに至るまで定期的に自律支援の方策を要所に取り込みました。
そのことがきっかけで、心理面からのアプローチには、
カウンセリングが大きく役立つことや産業カウンセラーの有用性に着目するようになったのです。
形だけの研修と意味のある研修
それから現在に至るまでに18,000人を超える人材育成に携わりながら3,000名以上のカウンセリングで気がついたことがあるんですね。
それは、人材育成として企業内で取り入れられている「自己分析ツール」や「何とかマネジメント」、「何とかシップ」などという研修や教育で自己啓発の場を提供されている企業が増えているのですが、その技法や技術を最大限に活用する基本が「自分の世界を理解」していることが前提なのだということです。
自分と他人の違いを受入れ、善悪や良否の判定をしないこと。
遭遇した出来事の原因探しをせずに、例外を探し、これまでとは何か違う事をするという考え方を基本に、考え方や受け取り方などの基本がしっかりしているからこそ、様々なツールや教育技法が、受講中や受講後に気づきを促すこととなり、期待する効果が得やすいのではないかという事です。
その上で、継続できることをやり抜く自覚と意識を、自らが自らの手で明確にすることで、劇的な行動変容につながっていることが多いと、今までの人育てやコンサルティングの経験で確信しています。
仕事でモヤモヤしたら産業カウンセラーに話を聴いてもらう
では、産業カウンセラーの行うカウンセリングは何かと思われるかもしれません。
私が、言えることは、心の病気予防のために活用するところであり、うつ病の診断が出てから訪れるところではないということ。
例えて言えば、外科医だと外科的治療で原因を切除し、病気に合わせて投薬直接的な対応をするでしょう。
ですが、心療内科では患者が主体となり、問診に合わせた投薬療法が中心。心の癖やあり方に直接的な対応は過少で、抜本的な解決に結びつかないため、カウンセリングが必要になるのです。
産業カウンセラーは業務改善と人材育成のコンサルタント
それから、私も当初は誤解をしていたので、修正したい箇所があります。
それは、産業カウンセラーの本来の仕事は、企業内に常駐し、カウンセリングを通じて自立支援を行うだけではないという事です。
カウンセリングを通じて職場分析を行い、業務改善提案、教育研修やセルフ・ラインケアの実施運営、訴訟問題を未然に防ぐための従業員と企業・医療機関との仲を取り持つ、企業密着型の業務改善と人材育成のコンサルタント業なのだとお伝えしたいところです。