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分解掃除の分解というのは時計をばらします。歯車を紹介

2014年10月25日

テーマ:セイコー”S”4s12‐0010 分解修理

コラムカテゴリ:くらし

分解掃除を毎日行っていると部品の摩耗が多い時計と少ない時計と大きな違いが出てきます
とても、定期的にメンテナンスを行っている時計は分解掃除後に精度を調整する際にうまくいきますが
分解掃除を長い時間行わず使い続けている時計は制度の乱れが多いと感じます
つい最近なのですがロレックスの女物の時計を分解掃除でお預かりして調整を行っていたのですがとても時間調整が難しく一日の誤差が合格点まで絞れません。お客様に使い方を聞いてみたところ長い間、使っていたのですが分解掃除は動いているから必要ないと思っていたらしく10年以上毎日のように使っていたということでした
それでも、時間調整をしてお返ししたのですができることでしたら3年から5年に一度の割合で分解掃除をしてあげてほしいですね。時計も長く使ってほしいですのでメンテナンス次第で大きく時計の寿命も変わってきます
いま、お使いになっている時計で長年使われている時計がありましたら一度分解掃除にだしてあげてください

文字盤の下の分解




上の大きな歯車が角穴車といってゼンマイの入る車を巻き上げるパーツです
ネジも逆ネジという作りになっていて自然とほどけないように作っています

角穴車を外すと四角い部品が見えてきました。
この四角い部品を中心に回っているので角穴車という名前になっているのだと思います

自動巻き部分の分解





4S系の時計は薄く作られています。もともとは1970年代のロードマチックスペシャルの機械をもとにしているもので
今現在は4Sという機械番号に変わったものだと思います


自動巻きに使われる受けをはずしました

1番受けを取り外す



大きな受けを外すといろいろな歯車が見えてきました
この歯車を長く使えるように分解掃除によって整備していきます

どの部品もメンテナンスなしには長く使うことが出来ません
多くの部品の連なりが時計を動かしています。一つでも欠けると時計として機能しなくなってしまいます。
長く使えるように分解掃除をしてあげてください

この記事を書いたプロ

川口誠

時計修理のプロ

川口誠(時計工房 勇進堂)

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