英検1級道場-覚悟はあるか? 受講希望者への問い
私はこれまで、英語学習を続けるうえで、健康を維持することがいかに大切かを何度も書いてきました。
しかし、私が健康の大切さを繰り返し訴えるのには、一般論では説明できない理由があります。
私には、人生をかけて英語を学び、難関資格を取得しながら、いよいよこれからというときに病によって命を奪われた、大切な人が二人いるからです。
■英検1級、通訳案内士試験に合格した妻を襲った病魔
私は2016年11月1日、妻を末期すい臓がんで亡くしました。
がんが見つかったのは2014年6月19日。ステージⅣBでした。手術ができない場所にがんがあり、抗がん剤治療をはじめ、できることに取り組みました。
しかし、約2年半の闘病の末、妻は帰らぬ人となりました。
妻は英検1級に合格し、通訳案内士試験にも合格していました。
長年の努力が実を結び、さあ、これから英語を生かして仕事で活躍しようという、その矢先でした。
資格は、取得すること自体が最終目的ではありません。
資格を生かして社会に貢献し、自分の可能性を広げ、人生を豊かにする。そのために努力してきたのです。
その未来を目前にして人生を断ち切られた妻は、どれほど無念だったでしょうか。
■札幌の受講生にも、同じ悲劇が起きた
もう一人、忘れることのできない人がいます。
札幌に住んでいた英検1級道場の受講生です。
この方も英語学習に真剣に取り組み、必要な資格をすべて取得しました。ところが、乳がんと子宮がんにより亡くなりました。
妻と同じく、努力が実を結び、これから英語力を生かして活躍しようというときでした。
二人とも、もっと生きたかったでしょう。
学んだ英語を使って仕事をし、社会に貢献し、人生を楽しみたかったでしょう。
二人の努力を知っているからこそ、私はこのことを他人事として片づけることができません。
■合格はゴールではない
英検1級を目指す人は、何年も努力を重ねます。
単語を覚え、英文を読み、リスニングを鍛え、英作文を書き、面接の練習をする。仕事や家庭を抱えながら勉強を続ける人も大勢います。
そして、ようやく合格する。
しかし、
合格は人生のゴールではありません。その先の人生の、新たなスタートです。
せっかく身につけた英語力を、その後の人生で存分に生かしてほしい。
そのためには、健康でなければなりません。
英語力も、体力・気力・集中力も、一日では身につきません。長い積み重ねが必要です。
だから私は、英語の勉強と同じくらい、健康を大切にしてほしいと思っています。
■私自身も健康を後回しにしない
私も、まとまった時間が取れるときには岩盤浴やジャグジーで体を休めたり、近くのスーパー銭湯まで往復約70分歩いたりしています。
もちろん、こうしたことが病気を防いだり治したりするという意味ではありません。
大切なのは、自分の体と向き合い、無理のない範囲で運動し、休息を取り、健康を維持するために行動することです。
私は朝7時から夜10時まで、土日も含めて英検1級道場の仕事をしています。
この仕事を長く続けるためにも、自分自身が健康でなければなりません。
私が健康でなければ、受講生の皆さんに最高のサービスを提供することもできないからです。
■私は、二人分を生きる
妻を亡くしたとき、私は心に誓いました。
妻の分まで健康で長生きし、お世話になった方々や社会の役に立とう。
妻の人生を代わりに生きることはできません。
札幌の受講生の無念を埋め合わせることもできません。
それでも、二人のことを忘れず、私はできるだけ長く健康であり続け、英語を学ぶ人たちを支えていきたいと思っています。
何度不合格になっても挑戦する人がいる。
英検1級を目指して努力する人がいる。
合格した英語力を使って、新しい人生を切り開こうとする人がいる。
私は、その一人ひとりを応援したい。
私は、二人分を生きる。二人の無念を胸に刻み、二人の人生も心に抱きながら、果敢に生きていく。
これが、妻と札幌の受講生を失った私の覚悟です。
英語を学ぶ皆さんにも、ぜひ健康でいてほしい。
そして目標を達成したら、身につけた英語力を使って、仕事でも、趣味でも、社会貢献でも、自分がやりたいことに挑戦してほしいと思います。
健康第一。英語学習は、その健康な人生を豊かにするためにある。
これが、私の経験から皆さんにお伝えしたいことです。


